北野誠のズバリ

日本年金機構のツイート炎上、理由は感覚の古さ?

ITジャーナリストの井上トシユキが、3月16日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリサタデー』で、「日本年金機構のツイートがネットで炎上」という話題を取り上げました。

いったい、どんな発言でネットに批判が殺到したのでしょうか。
北野誠と加藤由香アナウンサーとともにトークを展開しました。

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宣伝しただけで炎上

発端は3月14日、日本年金機構がプロモツイート(宣伝のためにツイートすること)で、「ガチヤバイ!? リアルガチでやばいかも!? 新社会人のみなさまへ 受け取る年金少なくなってない!? ねんきんネットで確認だ!」とつぶやき、若者向けに年金額の確認や年金の追納を促す宣伝をしたことです。

このツイートに対して批判が殺到したため、翌15日には当該ツイートを削除する騒ぎとなりました。

これだけ聞くと単なるお知らせであり、どこに炎上する材料があるのかと思いそうですが、炎上した原因について、井上は「そもそも日本年金機構のことを、多くの人がネガティブに見ている」という点を挙げました。

日本年金機構と言えば、いわゆる「消えた年金問題」で、年金の管理がずさんだったことが問題となり、社会保険庁に代わって誕生した組織です。

その後も個人情報の漏洩問題や遺族年金の過払い問題、業者への再委託問題など、さまざまな問題を起こしているため、悪いイメージを抱いている人が多く、それが炎上につながったのではないかと井上は推測し、「外部からひどいと思われていると(日本年金機構は)気付いてなかったんだろう」と分析しました。
 

「若い世代=マンガ」の時代錯誤

また、このツイートにはイラストがついていたのですが、井上はこの手法にも批判しています。

「やり方が違うと思ったのは『若い世代だからマンガだ』というのは、『女の子だからピンク色だ』と(いうのと同じ)」

つまり機構側の感覚があまりにも古いということです。「もうダメなんですよ!」と続ける井上。

「僕らの世代なんですけど、『マンガ日本経済入門』(日本経済新聞社)というのが大ヒットしまして(1986年発売)、これで若い人にはマンガだみたいなイメージが付いちゃってるんですよ。
日本年金機構でも決裁権がある人が50代だったりするので、若い人にはマンガだって刷り込まれてるんですよ」
 

全員が雑

「でも若い子はマンガだからって見ることはなくて『中身は薄いんじゃないか?』って思われるリスクをわかってないですよね。
また、マンガだと面白おかしく表現しようとして、まともなことを書いても『絵面と合わないよね』となって、どうしても振り切った表現になりがちなんです。
そこで表現が雑になって、穴ができちゃって、そこを突かれて炎上すると」

単なるツイートだと見てくれないために、工夫を凝らそうとはするのですが、公的機関が行おうとすることは、だいたいがズレている印象はありますね。

また、あえてだと思いますが、このイラストもヘタウマなタッチですので、井上は「これも内容がきちんと書かれていないと思われてしまうリスクがある」と評しました。

最後に井上は、「全員が全員、雑っ!」と切り捨てました。
(岡本)
 
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2019年03月16日10時51分~抜粋

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