こどもに「スマホ禁止」で悪影響!?

北野誠のズバリ / ライフ・ヘルスケア

冬休みや年末年始、学校が休みになったこどもが1日中スマホを見ていて困っている、という親御さんも多いのではないでしょうか。

『北野誠のズバリ』の「中高年よろず相談室」コーナーでは毎回、健康や夫婦の悩みについてお医者さんから解決に向けたアドバイスをいただいています。
年内最後の通常放送となった12月28日の放送では、こどもに関する悩みについて、心療内科本郷赤門前クリニックの院長で医学博士の吉田たかよし先生にお話を伺いました。

吉田先生は先日、『脳科学と医学からの裏づけ!スマホ勉強革命』(青春出版社)という本を出版されましたが、それにも関連するお悩みです。

こどもがスマホばかり見てしまう

今回、番組で取り上げられたのは、43歳女性の方からのお悩みです。

「小学4年生の息子がスマホにハマっています。私のスマホを勝手に持っていって、YouTubeを必死に見ているようです。
別に見るなとまでは言いませんが、夕食後もテレビも見ずにお風呂に入るまでずっと見ていますし、冬休みに入った途端、朝からずっと見たがります。
私がスマホを取り上げようするとすごく怒ってきて、今から心配です。どうすれば良いですか?」

大人も耳が痛い話なのかもしれませんが、こどもにスマホを持たせるとずっと見続けるのはなぜなのでしょうか。

吉田先生は、「こどもが夢中になる理由は、今のスマホが進化しちゃって、実質的にはこどもの脳の一部になってしまっているからなんですね」と答えました。
 

スマホは子供の脳の一部?

吉田先生によると、そもそも脳はスマホの集合体のようなもので、脳もスマホも情報を処理して伝える装置という点では同じだということです。

脳の中に前頭前野や海馬などのいろいろな部位があり、それぞれ機能があって、脳の中で連絡を取り合って働いており、大ざっぱに言うと、「脳は超高性能のスマホが30個ぐらい集まったようなもの」なのだそうです。

脳科学では、脳は生まれた時は真っ白なキャンバスのような状態で、18歳ぐらいで完成すると言われているため、大人になってからスマホを触りだした人にとってスマホはただの"道具"ですが、こどもの頃から触ってきた今の若い人にとっては、脳の一部と化しているために、怒り出すのだそうです。

吉田先生はさらに、「動画やゲームは脳に快楽物質のドーパミンをばら撒いてしまいますので、繰り返すとスマホ依存症になってしまう。相談者のお子さんは、そこまで行っていないでしょうけど、一歩手前の状態だと思いますね」

そうすると、18歳になるまではこどもにあまりスマホを持たせない方が良いのかもしれません。
 

スマホを禁止すると逆効果

とは言え、今どきのこどもはスマホが当たり前になっていますので、今さらスマホを止めさせるのも難しいところ。

吉田先生は、「逆に完全に隔離するのも良くなくて、『テクノストレス症候群』と呼ばれるものになってしまう。大人になってスマホが使いこなせず、頭痛やイライラが起きてしまいます」とも答えました。

『ースマホ勉強革命』でも書かれているそうですが、吉田先生が携わっている受験生専門外来では、数年前からスマホをうまく使うことによって、実際に成績が上がったそうです。

では、スマホ依存にならないようにするにはどうすれば良いのでしょうか?
単にスマホを使って勉強の問題を解くということではなく、なんでもこどもに疑問を持たせ、スマホで答えを調べて脳を刺激させるのが良いそうです。
 

スマホで脳に刺激を与える

ここで突然、クイズです。

「クリスマスイブは、なぜクリスマスの前の日の夜なのでしょうか?」

場合によっては、25日よりも24日の夜の方が盛り上がったりするのですが。

実際に吉田先生が小学生に出した問題ですが、ここで大事なのは、スマホで検索して答えを出すことではありません。

まずは小学生なりに一生懸命答えを考えてみて、「クリスマスの当日の夜だと"もう終わりだ"と思って寂しくなる。前の夜だとわくわくして楽しめるから」などと答えをひねり出したら、そこでスマホで答えを調べます。

仮説を立てた後に実際の答えを聞いて「へぇ~」と思ったら、それが"アハ体験"となり、脳の中で電気が駆け巡って思考力が一気に高まるのだそうです。

ちなみに答えは、「西洋では昔、1日の区切りが日没だったため、クリスマスは現在の暦で言えば前夜からということになるため」だそうです。
知らなかったという方は、アハ体験ができましたでしょうか?

また、大人で例えば英単語を覚えたいという場合は、英単語の語源を自分で考えた後にスマホで調べると良いそうです。

丸暗記だと短期記憶と言って2週間以内にすぐに忘れてしまいますが、アハ体験をするとアルツハイマー病などにならない限り、長期記憶で一生覚えられるそうです。

最後に吉田先生は、「小学生からこういう使い方に限定させてスマホに触れるのが理想的ですね。YouTubeやゲームは極力止めた方が良いですね。受動的に頭を使うのは良くない。自分から検索して探していくということですね」とまとめました。
(岡本)
 
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2018年12月28日14時10分~抜粋

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