中国が人気キャラをパクるのには明確なポリシーがあった!?

北野誠のズバリ / カルチャー

11月3日放送『北野誠のズバリサタデー』では「中国でのバイト潜入報告」と題し、『ルポ 中国「潜入バイト」日記』(小学館新書)著者のフリーライター・西谷格さんに中国の実情について尋ねました。

西谷さんは地方紙記者を経て2009年から6年間中国に滞在し、すし屋のバイト体験などを通じて中国の実情を報告してきましたが、ここでは「遊園地でのバイトで見えた中国のパクリ事情」について取り上げます。

パクっても良いと思う理由は?

2007年に中国のある遊園地で、ディズニーのキャラクターやドラえもん、ハローキティなどにそっくりなキャラクターの着ぐるみが歩いていると話題になりましたが、その後はどうなったのでしょうか。

西谷さん「私が行った時はリニューアルして、ほとんどパクリがなくなってる状態だったんですが、ネットでつぶさに探してましたら、田舎の方の山東省にパクリ遊園地があることを発見して、働いてみることにしたんです」

採用面接はゆるく、あっさりと採用されましたが、時給はそれほど良くはなく、寮住まい・食事込みで月給が4、5万円程度だったそうです。

北野誠「中国ってなぜあんなにパクリが多くなったんですか?」

西谷さん「元々自分で何か生み出して商売をするよりも、すでに先行事例でうまくいってるのをパクってやった方が賢い、その方が頭良いじゃんっていうような。基本的に中国人は、すごく合理的な人達ですね」
 

パクる環境も変わってきた

良いか悪いかということではなく、合理性が優先されているようです。

北野「すし屋の話を聞いてても、最終的にマヨネーズかけて焼いちゃうねんから、(衛生面は気を遣わなくても)ええやんと」

西谷さん「腹壊さないから良いじゃんっていう。日本人から見ると、行き過ぎた合理主義というか、彼らなりにはすごく合理的だっていう」

北野「当たるか当たらんかわからんキャラクターを苦労して考えて、失敗したらどうすんねんっていうことですよね」

西谷さん「最近少し厳しくなってきてますけど、元々法規制もすごくゆるかったので、国全体でうまくパクっていきましょうねというムードがあったんじゃないかなと」

ただ、ここ5年ほどは状況が変わってきており、中国もどんどん国際化し、GDPが日本を抜いて2位になった状況で、大国として国際的に強調していかなければならないという空気の中、パクリは国際的に恥ずかしいことだとみんなが気づき始めたのではないかと、西谷さんは推測しました。
 

あの有名キャラは使用禁止に

では、その遊園地では実際にパクリキャラはいたのでしょうか。

北野「着ぐるみとか着たんですか?」

西谷さん「本当はミッキーとかドナルドダックとか着たかったんですけど、ネット上では画像があったんですけど、その遊園地では見当たらなかった。
たまたま倉庫に荷物を持っていったら、片隅にあったのを見つけたので、上司に "これ着たいんですよ" と言ったところ、"いやちょっと…いろいろあって使えないので、あなたはピエロの役をやりなさい"と言われて。
後で同僚に聞いたら、"ミッキーは著作権があるから、上層部の判断で使えなくなった"と」

北野「他に日本のキャラクターとかなかったですか?」

西谷さん「ドラえもんとかけろけろけろっぴとかがちょいちょいありましたね」

いや、ドラえもんやけろっぴも著作権があるんですけど…。
 

日本のキャラはパクリOK?

そして、西谷さんは同僚に「こんなにドラえもんとか使ってて、パクリじゃないの?」と直球質問をしてみたところ、「そうだよ。パクリだよ」とあっさり。

もし訴えられたらどうするのかという問いに対しては、「別にドラえもんのパクリなんて中国のそこら中で行われてるから、うちだけピンポイントで訴えられるわけがないから大丈夫」と答えたそうです。

道徳的に良い悪いと言うよりも、損か得か、実行できるか否かという、現実的な判断だと言えます。

ここでITジャーナリストの井上トシユキは、中国共産党が宗教を否定していることと、1人っ子政策でわがままな子が育って、独善的とも取られるような考えの人が増えたのではないかと語りました。

また、西谷さんは、中国は法律がころころ変わるので守っていてもバカを見る、生きていけないという考えもあるのではないかと語りました。

今までは合理性で進んできましたが、グローバル化が止まらず、現在アメリカと中国で著作権や経済問題で揉めている状況で、さすがに今後はパクリが許されない状況になっていきそうですね。
(岡本)
 
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2018年11月03日09時43分~抜粋

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