北野誠のズバリ

健康診断の結果に「尿潜血 +2」の文字が…これってどういうこと?

会社が行う健康診断は5月や9月頃が一般的のようですが、最近その結果が返ってきて、あらためて自分の健康を気にし出したという方も多いのではないでしょうか。

『北野誠のズバリ』の毎週水曜は、「ドクター石蔵の中高年よろず相談室」。
循環器・心療内科・更年期が専門の医師で中高年アドバイザー、「夫源病」の言葉の生みの親でもある石蔵文信先生に、健康の悩みや夫婦の悩みなどを伺っています。

9月26日の放送では、その健康診断の結果に関する疑問を取り上げました。

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尿潜血って何?

40代後半の男性から、番組宛てに相談が届きました。

「先日、健康診断に行ってきました。血液検査や血圧、心電図などはいたって正常だったのですが、尿潜血の数値は ”+2” でした。今回だけだったら、"要観察" で済んだのかもしれませんが、実は昨年も "+2" でした。
さすがに不安で、週末に泌尿器科へ行こうと思っています。これって、何かの病気が隠れてるということもあるのでしょうか」(Aさん)

「尿潜血」は名前のとおり、尿に血が混ざっていることなのですが、誰が見ても明らかに血が混ざっているのは「血尿」で、「潜血」は見た目はきれいですが、実は血が隠れているという状態のことを指します。

今は自宅でできる検査キットも売られており、色の濃さで3段階の判定ができるのですが、石蔵先生は数値が大きいほど悪いというものでもなく、あくまでも何が原因で潜血となっているかが問題だと解説しました。

最も多いのは生理的な原因で、運動の後やストレスで傷ついて血尿が出るケース、その他に女性の場合は生理中に尿を取った場合に血が混ざるというケースですが、これらの場合は問題がないということです。

また、尿潜血は生理の件を除くと、男女どちらかに起こりやすいということはないそうです。

尿潜血が起こる原因は?

では、尿潜血が+2と判定された場合、どんな病気が考えられるのでしょうか。

石蔵先生は、まず前提条件として「1回の結果だけでは病気とは判断されず、さらに1、2回検査を行って、続けざまに尿潜血と判定されれば、要検査ということになります」と説明しました。

そして、一番多いと考えられるのは結石ですが、この場合は痛みを伴い、かなりの血が出るそうです。

その他には、前立腺や腎臓、膀胱炎症の炎症が考えられるそうです。

北野は「気になるんやったら、一度泌尿器科で調べてもらったらええってことですね」と聞いたところ、石蔵先生は「そうですね。やっぱり一番気になるのはがん系統ですね。腎臓とか尿管がん、膀胱がんの場合は潜血が出ますね」と答えました。

ただ、そこまでの病気になると、「潜血」のレベルを超えて「血尿」にまで達しているとも考えられます。

最後に石蔵先生は、尿潜血を防ぐ方法として、ふだん運動をされる方は健康診断の前に運動を控える、生理中の方は後日尿を取るようにすることを勧めました。

健康診断の結果が書かれた紙に、「尿潜血」という欄をあらためて確認して見た方が良さそうですね。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2018年09月26日14時13分~抜粋

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