北野誠のズバリ

松原タニシ、「コミュニケーションセミナー」の先生になる

初の著書『事故物件怪談 恐い間取り』(二見書房)がベストセラーとなっている"事故物件住みます芸人"松原タニシが、松竹芸能の後輩芸人であるにしね・ザ・タイガーとともに、「コミュニケーションセミナー」の先生としてデビューしていました。

「松原タニシ」「コミュニケーションセミナー」「先生」

一見全く関係のなさそうなこの3つの単語が、一体どうやって結びついたというのでしょうか。
8/7放送の『北野誠のズバリ』では、松原タニシが自身のコーナーでこの話題を取り上げました。

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コミュニケーション能力とは

松原にまさかのオファーを出したのは、就職支援施設の「さかいJOBステーション」。

大阪府堺市の求職者を応援するこの施設の移転1周年記念として、「コミュニケーション力アップ!!『芸人から学ぶ!"話下手さん"の会話術』」というセミナーを開催。

そこに松原と同じ松竹芸人で元引きこもりの、にしね・ザ・タイガーの2人が講師として呼ばれたのです。

企業が求めている中で、最も支持されているものは「コミュニケーション能力」といわれています。

求職者が考えるコミュニケーション能力とは「場の空気を読んで上手に話ができること」や、「大勢の前で意見を論理的に述べることができること」。

ところが、企業が求めるコミュニケーション能力とは「返事ができること」「意思表示ができること」。

このように、同じ「コミュニケーション能力」であっても、その解釈には差が生じているのが現状のようです。

話下手の代表

「話下手であっても、下手なりに相手に意思表示をすることができるようになればいいなぁ」というのが、今回のセミナーのテーマ。

さて、それではそのテーマで呼ばれた芸人がなぜ松原タニシと、にしね・ザ・タイガーだったのでしょうか。

それは司会者のこんな言葉で判明します。

「話のプロである芸人さんが、必ずしも話し上手な方ばかりではないんです。そんな元々話下手だった松原タニシさんと、にしね・ザ・タイガーさんに来ていただきました!」

いわば2人は「話下手の代表」として呼ばれたわけです。

これを聞いていた北野誠が「にしねは、まだしゃべり下手やねん」とツッコミを入れると、松原は「しゃべってって言わないと一言もしゃべってくれないですね。彼は」と同意。

元引きこもり芸人

松原によると、セミナー受講者はなかなか自分の好きな仕事に就くことができない方が多く、実際に「私も引きこもりでした」という方もいる。

引きこもりだったのに、今は芸人として舞台に立っている人間の代表として、にしね・ザ・タイガーへの質問が多く集まったといいます。

「なぜ引きこもりになったのに、芸人になろうと思ったんですか」
「元々しゃべれなかったのに、どうして舞台に立てるようになったんですか?」

という質問に対して、にしね・ザ・タイガーは

「僕は本当に全く人としゃべるのが苦手だったんです。でもお笑いが好きだから、ずっと芸人の世界に入っていたんですけれども。しゃべるのが苦手なら、しゃべらなくていい方法を考えたんです。それで編み出したのが、"おでこでピアニカを弾く"っていう芸なんです」

と、答えたんだそう。

にしね・ザ・タイガーの格言

「僕は元々しゃべりも面白くないですし、苦手だったんですけども、それが当たり前だと思ったら、何をしてもへこたれなくなったんです」と、続けるにしね・ザ・タイガー。

この言葉に司会進行の職員の方が、「今、にしねさんが格言を言いました。メモを取りましょう」とセミナー参加者を促したといいます。

実際、この言葉が参加者の胸に響いたようです。

「短所=自分の苦手な部分を直すよりも、できるもの、得意なものを伸ばすということで芸人の世界での居場所を確保した。そういうことを自分に当てはめてみると、自分の得意なものを伸ばしたら、その場所にいる権利を得られる、認めてもられるということがわかりました」

セミナー後のアンケートにはこのように書かれていたそう。

「僕らが言うことより、聴いてる人がめっちゃ拡大解釈してくれて。ええ感じでセミナーが進んでいったんですよ」と、参加者に感謝する松原。

楽しいこと好きなこと

「本も出されました。怪談ライブもやってます」と紹介されたという松原に対しての質問は
、「どうやったら初対面の人に緊張しなくていいですか?」というもの。

「眼鏡をかけて、眼鏡のフチを見ながら相手の顔を見てください。そしたら目を合わせなくてすむんです」と答えたという松原。

半分本気、半分ボケのつもりだったそうですが、みんなやはりしっかりメモを取ってくれていたんだとか。

最後に、4人組の班に分かれて「自分が楽しいと思うこと、自分が好きなこと」について1人2分間のスピーチタイムが設けられたんだそう。

「最初私、全然しゃべれなかったです」と言っていた人が、「私は実は、こんなこと言うの初めてなんですけど、嵐の大ファンで。嵐のチケットを取るのに一生懸命になったら、ファン仲間から『アンタはスゴイ!』と言われるようになりました」

「僕が声優が好きで。アニメの素晴らしさは…」

というように、自分が好きなことを話す時は、本当に生き生きと話すようになると松原。

話し終えた人は人の話を聞くようになり、質問をするようになる。

実際に人前に立って話してみることで、相手の話を引き出すことができるということに、みんなが気付いたといいます。

セミナー講師誕生

「これ僕ら、あんまりなんも言うてないんですけど。勝手にみんなが経験を通じて。『今、大事な発見がありました!』って言うて」と謙遜する松原を、「でも向こうが何かを感じ取ってくれたら、それが一番ええことや」とフォローする北野。

職員の方がその都度「これは芸人さんがヒントをくださったおかげですね」としてくれたと言い、「みんな喜んでもらえたみたいで。一応、先生としての役割を果たせました」と満足げな松原。

事故物件芸人であり、初の著書『事故物件怪談 恐い間取り』の8刷が決定した(8/7現在)という人気文筆家でもある松原タニシですが、新たに「セミナー講師」の肩書が加わったようです。
(minto)
北野誠のズバリ
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2018年08月07日15時19分~抜粋

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