北野誠のズバリ

「元を取らねば!」は人間の悲しい性

経済学に「サンクコスト(埋没コスト)」という用語があり、これは既に払ってしまっていて、もう取り返せない費用のことを指します。

『ダイヤモンド・オンライン』(ダイヤモンド社)では、このサンクコストを取り返そうと躍起になることで、かえって損をしてしまうという「サンクコストの呪縛」の実例を紹介しています。

そこで7月24日放送『北野誠のズバリ』では、「元を取りたい気持ちが、かえって損をする?」という話題を取り上げました。

この「サンクコストの呪縛」は、何も会社の投資などの大きな話だけではなく、私たちの普段の生活でも思い当たることがあるようで、火曜アシスタントの佐藤実絵子と、事故物件住みます芸人の松原タニシと共に、トークを展開しました。

映画は冒頭の20分が命!

まずこの「元をとらなければ」という発想は名古屋人に多いのではないかという話になり、北野は、「番組の飲み会イベントや、愛知県で有名な喫茶店のモーニングも『同じお金を払うなら、おいしい物をたくさん食べたい』という発想になる」と語りました。

そして、その話はハリウッド映画にも及びます。

北野「例えば、映画の『ミッション:インポッシブル』なんか冒頭の20分、本編と何の関係もないシーン出ますよね」

タニシ「飛行機につかまってるシーンとかね」

佐藤「それは何でですか?」

北野「最初の20分で面白くないと思ったら、お客さんが帰るからなんですよ」

佐藤「えーっ、もったいない。…言っちゃった(笑)」

ここで佐藤、「名古屋人は元を取りたがる人が多い」という県民性を自ら証明してしまいました。

北野「『インディ・ジョーンズ』も『ジュラシック・パーク』も、最初にアクションを(立て続けに)見せるんですよ。15~20分経って落ち着いて、そっから本編のストーリーに入っていくと」

アメリカ人の多くは20分で面白くなかったら帰るようですが、ここで「サンクコストの呪縛」に囚われている人は、「観続けないともったいない」と思って、最後まで観てしまうことになります。

タニシ「松竹芸能と真逆の考え。最初の2組、『誰やねん、これ?』という奴が続いて、それを乗り越えたら最後まで観れるというね」

もちろん、20分を超えて面白くなる可能性もありますが、結局最後までつまらなかったとなると、1時間以上、時間を無駄にしてしまうわけですから、かかったコスト(時間)を捨てる勇気が必要というわけです。

元を取りたい気持ちで味も変わる!?

「元を取らねば!」という考えについて、さらに人間の心理にまで話が及びます。

タニシ「僕が働いてる大阪のラーメン屋が5店舗あって、全部同じ味なんですよ。でも1店舗だけ立ち食いで、クーラーも効いてなくてガンガンに暑いし、食べづらいんですよね。
でも、お客さんが『やっぱりここの店が一番うまいわ』って言い出すんですよ。
これは、逆に自分が(環境的に)損をしているのを、うまいと勘違いすることでカバーしようとしてるんじゃないかと(笑)」

北野「こんな暑いところで立ち食いで食べるのはここだけやけど、うまいに違いない。俺の(店の)選択は間違ってないしって言うのを逆転の発想にするという」

この場合は「自分は損をしていない」と思い込んで解消(!?)できそうですが、特にお金が絡む株や競馬などで損切りが大事と言われるのは、まさに「サンクコストの呪縛」から逃れるのに必要なようですね。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2018年07月24日13時18分~抜粋

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