北野誠のズバリ

夫婦で住宅ローンの頭金を出す時は要注意!

『北野誠のズバリ』の月曜は、「ズバリマネー相談室」。リスナーから寄せられた貯蓄や税金、保険など、お金に関する悩みや質問に答えます。

6月11日放送では、「住宅ローンの頭金、妻も出した方が良い?」というテーマで、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー・針田真吾さんにお話を伺いました。

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妻も負担する家は意外と多い

「いま念願のマイホームを購入しようと考えているのですが、頭金をどうするか悩んでいます。ローンは会社員である夫の名義で組み、頭金は夫婦でこれまで貯めてきたお金の中から、いくらか出そうと思っています。
ただ、現在は専業主婦である私にも独身時代にためていた貯金があり、これを頭金に出そうか迷っています。
ローンは少ない方が良いのでしょうが、皆さんはどうされているのか、教えて欲しいです」(Aさん)

何かあった時のためにと、ヘソクリを取っておきたい気持ちはよくわかりますが、ローンの負担も減らしたいところです。

以前、リクルートの住宅情報誌『SUUMO』とベネッセが共同で、2006年以降に家を買った妻、約2,000人を対象に調査したところ、63%の方が頭金を出したと回答。

頭金を出した方のうち、その金額は100~300万円未満が最も多く37%、次いで500~1,000万円未満が20%、300~500万円が18%、1,000万円以上が13%と続きます。

共働きが一般的になってきた現在、妻も出すのが一般的になってきたようで、特に妻が正社員の場合は7割、公務員や団体職員の場合は8割近くの人が負担しています。

共有名義にしないと損するケースも

ここで針田さんは、頭金は夫婦で出したという方は、住宅ローンの名義を共有にしないとまずいケースがあると指摘します。

妻が110万円以上の頭金を出す場合、住宅ローンは共有名義にしないと贈与税がかかるのです。

例えば3,000万円の住宅ローンに対して、妻が500万円の頭金を出す場合、妻が1/6、夫が5/6の共有名義とせずに全額夫の名義とした場合、53万円の贈与税が発生するとのことです。

これは税務調査に入られて初めて判明することであり、そこで判明すると追徴金も課せられますので、もっと払わなければなりません。

「これは稀なケースですが」と針田さんは前置きしつつ、もし、名義を夫だけにしたい場合は、夫が妻に利息を付けて毎年返していけば、贈与税はかからないそうです。

頭金を出さない方が良いケースは?

では、妻が頭金を出したくないケースは、どのようなことが考えられるのでしょうか。

まずは単純にヘソクリを出したくないケース、こどものために貯金を取っておきたいケース、共有名義にするのが煩わしいというケースが考えられます。

また、共有名義だと住宅ローン控除の対象が狭くなるという、税金面のデメリットがあります。

離婚した時については、共有名義は自分の財産として主張できるというメリットもある一方、離婚した後に今後も住み続ける側の支払いをどうしていくのかという点ではややこしくなりますので、注意が必要です。

といっても、これからマイホームを建てて新生活の準備という時に、離婚を前提として計画を立てることはないと思いますが……。
(岡本)
北野誠のズバリ
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2018年06月11日14時11分~抜粋

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