北野誠のズバリ

「バブル期超えは本当か」、北野誠が検証する

2018年03月25日(日)

トーク

1月15日に放送された『北野誠のズバリ』では、最近よく聞く「経済がバブル期超えってほんと?」という読者からの質問をテーマに、パーソナリティ北野誠らがトークしました。

「ズバリマネー相談室」のコーナーで、北野と月曜アシスタントの松岡亜矢子、ITジャーナリストの井上トシユキの三人が、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー伊藤勝啓(かつひろ)さんに、お話を伺いました。

「バブル期超えになった」ってほんと!?


まずはAさんからの質問メールです。

「最近『バブル期超えになった』などとニュースなどでもよく聞きます。しかし、私自身の給料も上がらず、むしろ物価は上昇気味で、生活にも苦労しています。『バブル超え』についてはまったく実感がありません。世の中そんなに景気がいいのでしょうか?」

まず、バブル期とはいつ頃のことでしょうか?

バブル期は日本では1980年代後半から1990年代はじめを指します。そもそもバブルというのが泡という意味。儚いもの、不確実なものという意味合いがあります。
経済的なことでいうと、株とか土地、資産価格が実態から想定される適正な価格を大幅に上回った状態になってしまったことを指しています。

土地と株と求人は良好


本当に「バブル期を超えている」というデータの裏付けはあるんでしょうか?

上がっているものもありますが、全てではありません。上がっているものの代表が土地の価格。去年7月に国税庁が公表した、相続税路線価というものがあり、これが1平方メートルあたりの価格を示す指標になっています。

日本で一番高いのが東京の銀座・鳩居堂前の道路の価格で、1平方メートルあたりが去年と比べて26%上昇し、4,032万円です。1992年のときが3,650万円という価格ですから、それを超えています。

最近だと、日経平均株価が去年の11月7日の終値が22,937円60銭となって、バブル崩壊後の高値を更新しました。1989年の過去最高値である38,957円は超えていませんが、今も日経平均株価は上昇傾向にあり、株価バブルの再来かと言われています。

それ以外にも、職を求める人ひとりに対してどれだけ求人があるかという有効求人倍率も超えています。

ゴルフの会員権は四十分の一


北野は「合点がいかないのはゴルフの会員権が暴落していますからね」と「バブル超え」に疑問を投げかけます。

「だってあの時バブル紳士みんな高いの買ってるよ。俺も買わされたもん、無理やり。買ってゴルフ場できなかったもん」

なるほど、北野はバブル時にゴルフ会員権で苦い思いをしていたのですね。

伊藤「ゴルフ会員権も関東ゴルフ会員権取引業協同組合というところがあって、そこの加盟業者のデータの平均値があります。当時バブル期だと平均値が4,388万円です。2016年12月には平均値が111万円と、40分の1になっています」

北野「だって一番ひどい時はゴルフ会員権を8,000万円とかでやりとりしてたよ。
今持っている人はみな紙屑になって、もうひたすらゴルフするしかない」

皆さんのゴルフ会員権に関する恨みは深そうです。

全体が増えても余剰金は減る


生活面でもバブル期とは違いがあるのでしょうか?

総務省が5年おきに公表している全国消費実態調査によると、年収1000万円の方の世帯を見た時、その家族ひとり当たりの一カ月に使う消費の額は、バブル期の1987年は平均で100,987円。それに対して、2014年の平均が121,992円ということで、平均値は2万円くらい上がっています。
つまりここ最近、バブル期よりは平均額が増えています。

それというのも通信費、携帯電話の普及があって、そこがかなり上がっています。
あとは教育、住居、光熱費、水道といった生活に不可欠なところのコストも大幅に増えています。
逆に、小遣いとか衣服、履物、贈与金は減っています。

井上「余剰支出みたいなところがないから、あまり実感できないですね」
北野「バブルの時は余剰金が多かった」
井上「服買ったり、おねえちゃんとどっか行ったりね」
二人とも、どこかなつかしそう。

漠然とした将来への不安が…


ほかにもバブル期と顕著に違うところはありますか?

消費税が導入され、その後税率が上がったり、介護保険制度が2000年4月1日に施行されているのでその保険料とか、毎年年金保険料も増額で改訂されていたりします。

他に平均寿命は延びているのが、年金の受給額が減っています。長生きするけど、貰えるお金は減っているので、無駄な支出はなるべく控えようという傾向は見られます。

北野「生活必需品のお金は残しておかないと、となるとそんなに経済は回らないですよね」
松岡「バブルの崩壊を見ているから余計に、内向きになりますね」

北野「30代半ばで若かったからあんなんやってたけど、今50代後半でそうそうあれはできんわ」
伊藤「好きなことに使うのを我慢しているというのはありますね」

北野「せめて自分の好きなことをするのに自由にお金を使えたら、みんなもうちょっとマインドが明るくなるんだけど。漠然と将来の不安に駆られるから、どうしても使わんとこと思います」

携帯は必要?不必要?


最後、井上がITジャーナリストらしからぬ(しかし井上らしい)提案をします。

井上「通信費削って、アナログ生活にしたらいい」

北野「携帯電話、歳とったら要らんで」
松岡「よくありますよね、携帯を携帯してないとか」
井上「お年寄りにやからこそ、緊急時に絶対要るということも言われていますけどね」

北野「70くらいのおじいちゃんが山の手線の中で日曜昼下がり、スマホでエロ画像見てはるで」
井上「友だちもいないからそれくらい仕方ないわね」

北野「次から次へと堂々と見てはるよ。そこを考えると楽しみが減ってるというか。なんとかならんかな。使えるお金が十分になかったらバブルと呼ばないですよね」

バブリーダンスは流行っていても、もうバブルに踊ろうという人はいないのかもしれませんね。
(みず)
北野誠のズバリ
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2018年01月15日14時13分~抜粋
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