北野誠のズバリ

愛知県春日井市勝川に注目!街づくりの新しい取り組みとは?

12月23日放送の『北野誠のズバリサタデー』では、愛知県春日井市勝川で、街おこしの新しい取り組みに注目が集まっているという話題を取り上げました。

商店街の店主たちが自らの手で商業施設を作って運営する取り組みを行っており、街の将来を考える地元の商業者が街づくりの会社を起こし、行政の補助金に頼らず、空き地や空き店舗を買ってテナントを募るという、全国でも珍しい取り組みを行っています。

今回は、地元の商店主らで組織するまちづくり会社、勝川商業開発株式会社の代表取締役・水野隆さんに北野誠がお話を伺いました。

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これまで3つの施設を開発


まずはどのような施設を作ってきたのかについて、水野さんに聞きました。

商業施設はこれまで3軒作られましたが、1軒目は商店街の競売物件を買い取り、現在は沖縄料理などのお店が入っています。

2軒目は種苗店が空き家になっていた所に3年前、企業の場を提供するためのシェア店舗を作り、4店舗が入っています。

3軒目は昨年の2月頃、商店街の真ん中にあった、相続により売り出された土地を買い取って、「ままま勝川」という施設を作ったとのことです。

勝川には子育て世代の方が多いため、そこをターゲットにした施設で、現在はこどもの英会話教室や塾、カフェや美容院、占いなど7店舗が営業しています。

商店街の店主自ら再開発!


ではなぜ、自分たちで次々と再開発をしようと思い立ったのでしょうか。

昭和の終わり頃から平成にかけて再開発を行ったのですが、当時の商店街の理事長が「外部から資本が入ると、思ったような街づくりができない」と考えたことから、自分たちで土地を取得し開発しようと思ったそうです。

ただ、一口に商店街を守ると言っても、先立つものは必要です。

当時、再開発には8,000万円必要だったのですが、商店街から一口500万円で出資を募ったところ、8人からお金が集まり、残りは銀行からの融資を受けて始めることができました。

借入金の返済は1軒目の家賃収入で賄うことができ、借入の返済が終わった後はその分が利益になったので、次の物件に投資したそうです。

2軒目は借り上げた土地だったので安く、1年半ほどで事業回収ができたため、「ままま勝川」に取り掛かることができたそうです。

トントン拍子の展開に「うまいこと回ってますね~」と、北野も準レギュラーの大川興業・大川豊総裁も感心しきり。

補助金をアテにしない開発


ここで北野は、「補助金をアテにしようという発想はなかったんですか?」と尋ねましたが、水野さんは「補助金を前提にしてしまうと、作らなくても良いような建物まで作ってしまい、大きな施設になってしまう。勝川という地域の需要に合ったものを作らないと、将来的に破たんしてしまうので、自らのできる範囲で開発しようということで、補助金はもらってないです」と答えました。

さらに「稼ぐという意識が遠くなってしまい、事業そのものがおかしくなってしまう」とも答えました。

北野は「テナント、つまり店子さんをどうするのかが難しい。勝川って、商店街は割と古いでしょう」と聞いてみたところ、水野さんは「高齢化の問題もあり、世代交代がスムーズに行かない。そこで、商店街に若い人が入って欲しい」

一般的には大家さんが家賃を決めてテナントを募集しますが、その家賃が払える業種は限られていて、美容院や飲食店、大手学習塾などしか応募してこないそうです。

ただ、この募集方法だと必ずしも商店街が望む業種と合わないケースがあるため、知り合いの不動産屋、インターネットやバザーの出店者、口コミなどで募集をしてきました。

ちなみに大手チェーン店は断っているそうで、これは商店街の特色を出すという点や、地元自らが発展を考えるという点で、あえて断っているということでしょう。

街づくり成功のポイントは?


また、『ままま勝川』のテナント募集については、事前にリサーチした結果、勝川は団塊ジュニアや0~5歳児の世代が多いことがわかったため、その世代に合ったテナントを募集してきたということです。

最後に水野さんに今後の展開を伺ったところ、「水平展開を考えていて、新しく勝川に来られる方の満足度を上げ、関わる人を増やすためにイベントを手直ししながらやっていきたい」と語りました。

そして北野は「街おこしが成功するポイントは、人口構成などのリサーチを行い、やる気のある若い人に来てもらうこと」とまとめました。
(岡本)

北野誠のズバリ
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2017年12月23日09時44分~抜粋

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