電車では、痴漢対策として女性専用車両が運行されていますが、専門家は「効果があるかはわからない」としています。
「産経新聞」によると、その痴漢防止に有効とされるのが、警視庁が導入した防犯アプリ「Digi Police(デジポリス) 」。
11/13の『北野誠のズバリ』、「ズバリぶった切り」のコーナーでは、この「痴漢撃退アプリ」を取り上げました。
この話題について、北野誠がITジャーナリストの井上トシユキ、松岡亜矢子と3人でトークを繰り広げます。
痴漢撃退アプリへの懸念
この「Digi Police」。
メニュー画面から「痴漢撃退」を選択すると「痴漢です、助けてください」と画面に表示され、この画面をさらに触ると、マナーモードでも助けを求める音声が流れるんだそうです。
「これはでも、なかなかいいことやと思いますね、声を出すのが怖いという時は機械に頼るというね。抑止力としてはいいんでしょうね」と痴漢撃退アプリに賛成の北野。
一方、井上は「うーん…うーん…」と唸り声。
「一点だけ、この手の話が出てくる時に、いつも思うことがあるんですけど」と語り始めました。
「これ、冤罪起こりますよ」
井上が危惧していたのは、無実の罪を着せられる可能性について。
「イタズラする子、絶対出てきますよ。触られてへんのに、そういう風にして周りがザワザワザワっとなっちゃうっていうのはあるので。僕ね、手放しではと思うんですよ。偉い教授の先生がお墨付きを与えてらっしゃるけど、便利なものには不便な点も出てくるという典型や、と思うんですよね」(井上)
この井上の意見には「そうか、井上さんの発想も確かにそうやねんね。冤罪でこいつを陥れたろうと思うヤツが出てきたら、これは怖いですよね」と納得の北野。
井上「いきなり後ろで『痴漢です、助けてください』って鳴らされて、肩ガーって捕まれて、とりあえず降りなさいよとか言われちゃったら」
北野「周りの男が正義感で降ろそうとしますからね」
井上「そそそ、みんな悪いことしてるわけじゃないですからね。善意の塊が悪い方に転がると、冤罪を生み出しちゃう」
痴漢されても恥ずかしくて声を出せない、という人にとっては素晴らしいアプリだと言えますが、悪用された場合を考えると、全面的に大賛成とはいかない、という結論に至りました。
ITジャーナリストなのにアナログ推奨
「それを考えると、女性車両・男性車両を8両編成やったら6両は男性で、2両は女性車両とか。アナログな方が結局はいいのかな?」と悩み出す北野。
ここで、井上がよく利用するという名古屋市営地下鉄東山線の出入り口のところに貼ってある鏡についての話を始めます。
「『あれ何なの?』って友だちに聞かれていろいろ調べていたら、あれ痴漢防止だそうなんですけれども。鏡にね、自分の顔がパッと映ったりサッと横切ったりすると、やっぱりドキッとして痴漢を思い留まるんですって」
何気なく貼ってあるように思える鏡が、なんと痴漢防止に一役買っていたとは。
これには思わず「へぇー!」と感心する北野。
「あれってメチャクチャ大正解らしいんですよ。出入り口に鏡をちゃんと貼ってくっていうのって。あれでええんちゃうんかって思いますよ。むっちゃ安ない?」と自信満々に語る井上。
しかし「ほな、ITジャーナリストがスマホの痴漢撃退アプリをほぼ全否定して、アナログな鏡の方が効果的だと言ったということで」と北野にツッコまれてしまい、「またそういう言い方して!!アハハハハ!」と動揺からか、笑いが止まらない井上トシユキです。
アナログな抑止力
この話題から思い出したことがある北野。
「京都の御池のところのね、旅館とかだいたい下の方に鳥居書いてあるの、あれ立ちションよけやねんね。
オシャレな飲食店のトイレなんかに『いつも綺麗に使っていただいてありがとうございます』って頭下げてる絵が、意外と効果的やねんて」
鳥居には犬のおしっこでもあってもバチがあたるという気がするから、立ちションはしない・させない。
先に「綺麗に使っていただいてありがとう」と言われてしまうと、綺麗に使わないといけないなと感じる。
言われてみれば、アナログな方法で成功している例はいくつもあるよう。
「まっいいですか、スマホの話はね」と、すっかりアナログ万歳に思考が変わった北野。
「鏡を増やしたほうが早いぞと!」と松岡もすっかりアナログに流れます。
「アナログな方が、人間の心理に冤罪も生まなくていいんじゃないのかというのを、ITジャーナリストが言っていた、ということで。この話はおしまいにさせていただきます」と井上をいじりつつ、まとめた北野でした。
(minto)
北野誠のズバリ
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2017年11月13日13時16分~抜粋