5/22から5日連続で、北野誠が株式会社ファミリーマート代表取締役社長の澤田貴司さんに経営哲学などを尋ねる「ファミリーマート澤田貴司社長にズバリ」の4回目です。
昨年9月にサークルKサンクスを展開するユニーグループ・ホールディングスと経営統合し、およそ18,000店舗でコンビニエンスストア業界第2位となったファミリーマート。
業界トップのセブンイレブンへの追撃体制を整えている澤田さん、2018年8月までに6千店舗あるサークルKサンクスをファミリーマートに転換している真っ最中です。
今回は商品開発に対する考えについてです。
ファミリーマート澤田貴司社長に、北野誠がズバリ聞いてみた(4)
思わず笑みがこぼれるフラッペ
まず澤田さんからおすすめの新商品を紹介される北野。それはフラッペ。
アイスバーの「ガリガリくん」でおなじみ、赤城乳業からかき氷のノウハウを導入して開発された商品で、今回スタジオに持ち込まれたのはミルクティ味のフラッペ(税込み290円)です。
茶葉の粉末が入っていて香りが非常に高いのに加え、ブラックタピオカが入っていて食べごたえもあるというのですが、試食してみた北野誠の感想は…
「あ…すごい(笑)、この食感、タピオカですね?」
予想以上の食感に思わず笑みを浮かべる北野ですが、茶葉とミルクの風味を堪能して「上品な味ですねぇ」と漏らします。
このシリーズでは他にカフェ、リッチストロベリーも販売されています。
一見ものすごいアイテム数ですが…
現在のコンビニエンスストアでは、そのブランドでしか購入できない新商品の開発に力を入れています。
ファミリーマートの場合はどのように開発されるのでしょう。
「ありがたいことに赤城乳業さんのような取引先の方もいろんなご提案をくださるので、うちの社員と一体になっていろいろ作っています」
かつてコンビニでコーヒーを買うということは缶コーヒーを指していたのですが、最近は店頭でドリップされたものも購入できます。
「コンビニで扱ってる品数、恐ろしいことになってますよね?」と尋ねる北野。
「ただコンビニエンスストアの場合は30坪や40坪の店舗面積ですから、扱ってるアイテムから言えば、そんなに大した数ではないです」
澤田さんによれば、確かに種類は多いですが、季節ごとに商品を入れ替えたりするので、時期ごとの取り扱いはそれほど変化がないそうです。
開発は現場で起こっている?
こうした商品開発や入れ替えは綿密なスケジュールを組んで行われます。
北野が秋口から冬にかけてイメージするのはおでん。どのコンビニも主力商品として力を入れています。
「仰る通りです。だしを変えてみたり、具材を変えてみたりします。我々は夏にも面白い商品を発売するんですが、常に進化させ、新しいものを作ることが大事だと思っています」
特に食品の新開発には当然ながら試食がつきもの。それも完成させるまでに何度も試食するということは、なかなかしんどいのでは?と心配する北野。
「そうですね。ただ立場のある人間がこれが美味しいと言ってしまって商品が決まってしまうのはおかしいと思うんです。現場で健全な議論があってそれにチャレンジしていく。僕は(現場が作ったものを)確認していく」
もちろん試食で「これがいい!」と言うこともあるそうですが、あくまで食べた側の一意見として述べるに過ぎないそうです。
「現場でやってる人たちのモチベーションを下げないことが一番大事です。それが宝ですから」
開発においては、あくまで現場のチームを信じて任せる姿勢の澤田さんです。
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