2017年8月18日(金)

ご長寿ニッポンが避けて通れない”入れ歯”の話

丹野みどりの よりどりっ! / ライフ・ヘルスケア

いずれお世話になるもの、もしくはすでにお世話になっている方も多い「入れ歯」。
使用すると、口の中に異物感があるんじゃないかとか、ご飯食べる時に痛そう、というイメージもあります。

今回は「入れ歯のプロフェッショナル」として名古屋市南区にある榊原デンタルクリニック院長の榊原功二先生にお話を伺いました。

一般的な入れ歯のイメージは

「”入れ歯のプロフェッショナル”は、自称ですけれども、入れ歯の治療には力を入れております」と榊原先生。

しかし先に挙げたイメージや「お年寄りが使うもの」ということで、なかなか入れ歯の使用をためらう方も多いようです。

「歯がないままの生活っていうのは、すごく損をしてると思います」

入れ歯をしないでいるのも、健康上よくないのです。

進化し続ける入れ歯

マイナスイメージが、とかく多い入れ歯ですが、実は進化してるそうですね。

「今の入れ歯は、皆さんの持っておられる入れ歯のイメージとずいぶん違います」

そう言い切る榊原先生ですが、例えば、どんな風に変わってるんですか?

「まず、素材が違って来てますから目立ちません。パッと見、入れ歯をしてるかどうか分からないものを作ることが可能なんです。部分入れ歯など、歯が残っている場合、そこに金具が見えてしまう。そんな一目で入れ歯と分かるような状態は、ずいぶん昔の話です」

入れ歯を入れないと困ることだらけ

「まず咀嚼ができません。つまり、ご飯が美味しく食べられません。それから入れ歯を入れてないと、力が入りません。人間は奥歯で噛まないと力が入らないんです。例えばリハビリをやっている方、入れ歯がないと全然力が入りません」

さらにしっかり噛んでいないと、認知症の発生率も高いそうです。

インプラントは優れているけれど…

歯の治療について「インプラント」という治療法をよく耳にします。
インプラント体という、チタン製でネジの形をした人工歯根を、元々歯のあったアゴの骨に直接埋め込む外科手術で、その上に人口の歯を取り付けます。

「インプラントは、確かに優れた治療であることは間違いないです。ただ、高額な処置になること。それから、症例によっては、どうしても無理な場合があります。例えば心臓の病気があるとか、血が止まりにくくなるような薬を飲んでみえる方には、最善の注意が必要になります」

確かに大きな手術になると、持病があったりお薬を飲んでらっしゃる方は、そもそも、そんな手術が難しいことになります。
そうするとインプラントではなく、入れ歯という選択肢になってきます。

気になる入れ歯の治療費は?

インプラントに比べると、入れ歯はどれぐらいの治療費でできるんでしょうか?

「インプラントは自由診療といって、保険が適用されません。入れ歯も特殊なものは、やはり保険が適用されないんですけども、それでも、インプラントの10分の1ぐらいの費用に抑えることは出来ると思います」

口の形は変われど、入れ歯は変わらず

費用が抑えられる入れ歯ですが、利用に際しては頭に入れておきたいことがあります。

「時間が経っても入れ歯の形は変わらないですけども、口の形、あごの形など、その方の年齢によって、どんどん身体の形は変わっていきます。今まで合っていたものが、だんだん合わなくなります。市販の接着剤や吸着剤を使ってみえる方だと、それに気づいてない場合が多いようです。
入れ歯の専門医としては、そういうものを長期間使用し続けることは、良い結果にはならないと思います」

入れ歯は必ずメンテナンスを

作った入れ歯は、その時々で手を入れていくものです。
手を入れるだけでは済まない場合は、作り直すことが必要です。

「あくまでも入れ歯は人工臓器であり、道具と言うとちょっと言葉が悪いですけども、そういったものですから、必ず手を入れる、メインテナンスは必要になります」

日本は、ご長寿の時代です。必然的に、入れ歯の方も増えてるわけでしょうね。
「絶対的に、高齢者の人口が増えていくわけですから、入れ歯のニーズはどんどん増えていくと思います」

皆さんの、入れ歯のイメージは変わりましたか? 
(尾関)

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