2017年7月10日(月)

多目的トイレの優先順位を考える

つボイノリオの聞けば聞くほど / ライフ・ヘルスケア

以前、格安航空会社で車イスの方が飛行機のタラップを自力で上がり、様々な議論が起こりました。

しかし障害者にとって、日常生活の中で、飛行機に乗る回数よりも、トイレに行く回数の方がはるかに多いのです。
障害者を待たせて、多目的トイレからハイヒールを履いた子が出てきた、という話からスタートします。

どうしても見た目で判断してしまう

けしからんという意見がある一方で、見た目では判別できない、という意見も。

「障害者用トイレの件ですが、ハイヒールでもオストメイトの方がいらっしゃるかもしれません」(Aさん)

「オストメイト」とは、病気や事故などで、消化管や尿管が損なわれたため、腹部に開けた穴から人工肛門・人口膀胱を装具した人のこと。
フリーアナウンサーの中井美穂さんも、人工肛門を装着していたことを告白していました。

例えば妊婦でも、明らかにお腹の大きい人には席を譲ろうと思えても、まだ妊娠初期でつわりの酷い人は、外見でわかりません。

「どうしても、見た目で判断してしまうことがあります」とつボイノリオ。

相手の立場になって考える

「私の2歳の孫は元気で遊んでおります。外見はどこも悪いところがないように思えますが、心臓に穴が2つ開いております。徐々に塞がりつつありますが、まだ完全に塞がっていません」(Bさん)

Bさんのお孫さんは、膀胱と尿道の働きが完全ではなく、排泄は体に負担がかかるので、オムツをしているそうです。
Bさんのおたよりは続きます。

「先日、ふと、この子が大きくなって体調が悪い時、優先席に座りにくいだろうな、と思ったんです。可哀想なのかな、と思いました。本当に、誰の心もバリアフリーになって欲しいです。誰もが身体が不自由になっていくのだから、相手の立場になって考えられる人になりたいものです」

つボイが多目的トイレを利用する理由

実はつボイも、よく多目的トイレを利用していました。その理由は?

「私の場合、荷物がめっちゃめっちゃ多いんです。もちろん空いた時に使いますけども」

これにはリスナーから賛否両論。
「いつ誰が並ぶかわからない。結局、待たせることになる」という指摘。

一方、実際に車イスに乗っている方からは「健常者の人でも待つことはあるんだから、車イスの人だからって、必ず一番に優先されるべきでもないんじゃないか」という意見も。つボイが補足します。

「ましてや歳をとってきますと、切迫度がすごいんですよ。荷物が多いので、どうしても多目的トイレを使わざるを得んのです」

過活動膀胱の切迫したトイレ事情

そこで、トイレの優先順位は切迫度で決めたら良い、と言うつボイに賛同の声が。

「大賛成です。と言うのも、私には過活動膀胱という持病があるんです。最近よくCMでも取り上げられております。尿漏れなんて、もっと高齢になってからと思っていたので、30代の私がこんなことになるなんて思いもしません」(Cさん)

症状は1日に8回以上トイレに行く頻尿と、膀胱が満タンでもないのに突然尿意を催す、尿意切迫感だそうです。

トイレに間に合わず、尿漏れしてしまうことも。尿漏れは、1滴2滴どころではないそうです。
現在は、薬で改善され、トイレに駆け込むことはなくなったというCさん、当時を振り返って。

「外出先でのトイレ問題には、本当に悩まされました。ほとんどの女子トイレは、前に2、3人並んでおります。コンサートでも一般女子トイレは並んでますよね。私は過活動膀胱で、待ったなし。先に行かせてと、順番を抜かしたいくらいでしたが、もじもじしながら、ひたすら我慢しました」

トイレ切迫度ランキング

Cさんのおたよりは続きます。

「妊婦さんが鞄などに付けるマタニティマークみたいなので、過活動膀胱マークとか、どこのトイレでも優先的に入れる、そういうファストパスみたいなものがあれば、本当に助かると思います。こういうマークがあれば、私は率先してトイレの順番を譲ります。そんな事情があるため、トイレ切迫度ランキングを決めることがあれば、ぜひ過活動膀胱患者には、ランキングの上位地位を与えて欲しいなと思います」

この方も、見かけでは障害があるとはわかりません。

見かけで判断できないジレンマ

Cさんのメッセージを聞いていた小高直子が、感想を漏らします。

「すごく元気なのに、目の前にお年寄りがいたり、妊婦さんがいたり、具合の悪そうな人がいても、堂々と乗ってる人っていますよね。そういう人に、駄目じゃんって憤ることも大切なことだと思います。でもその時に立ち止まって、もしかしたら、こういう見えない障害とか、見えない苦しさとか、を背負ってる人なんじゃないかなって、一回考える心を持たないと、いけないのかなって思ったり」

この問題は一筋縄ではいきません。

興味深い、いすみ鉄道、社長のブログ

ここで話は、最初のバニラエアの障害者に対する対応に戻りました。

「この件について、なるほどと思った、いすみ鉄道の社長様のブログを案内させていただきます」(Dさん)

その内容について。
パラリンピックの選手は、機内備え付け車椅子の使用や、手助けされることも嫌いさっさと進んでいくそうです。

知らない人から見たらショッキングな光景も、本人たちは当たり前。だからバニラエアの件は特別なことではなく、マスコミが騒いだり、本人が自力で上ったと喧伝することでもない、ということでした。

ブログを読むと、いすみ鉄道の社長は過去に航空関係の仕事をしていたそうです。

問題提起としては良かった

これまでのメッセージから、つボイが語ります。

「飛行機のタラップの問題からトイレの問題まで、僕らはどういう風にこういった問題と向かい合っていくんだろうか。そういう私も、荷物をたくさん抱えている切迫尿の人です。そんな私を、白い目で見ずに、もうちょっと優しくして欲しいかな」

小高も自分の経験から語ります。

「私も妊婦になるまでは、これほどしんどいのかってわからなかったし。だから、それを補うのはやっぱりコミュニケーション」

自分と違う立場の人と話すことは、すごく大事なことなんですね。

「だから(バニラエア問題の当事者)木島英登さんは、問題提起をして、これはこれで、僕は良かったんではないだろうかなと思います。先の(いすみ鉄道の)社長さんとか、私のような荷物の多い切迫尿の人とか、いろんな方が声を上げる機会を与えてもらったな、という気がいたします」

こうまとめたつボイでした。
(尾関)

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