2017年6月5日(月)

働き出したこどもにも養育費を払う義務はある?

北野誠のズバリ / ライフ・ヘルスケア

「角田龍平のズバリ法律相談室」ではリスナーから寄せられた相談に対し、弁護士の角田龍平さんが答えます。
今日の相談内容は、働き始めたこどもの養育費について。男性からのこんなおたよりです。

離婚して4年もの間ずっと養育費の支払いは続けていましたが、上の子が働き始めました。
元妻からは何の連絡もありませんでしたが、もう養育費は必要ないと思って支払わずにいると、家庭裁判所から履行勧告が来てしまいました。

そこで家庭裁判所の担当官にブチ切れ、「やれるもんならやってみぃ!」と言ったら、給料を差し押さえられてしまいました。
働いている証拠を元妻に突きつけることで、差し押さえは取り下げられたのですが、裁判所は差し押さえ前に、事実確認を行わないものなのでしょうか?

また、離婚時に貯金を全部渡している上に、元妻には男性の影もちらついているようで、これ以上、下の子の養育費を支払う必要があるのでしょうか?

養育費の金額はどうやって決まる?

今回のケースはおそらく親権が母親側にあると思われ、養育費を払うのが父親側であるケースですが、そもそも養育費の金額は父親の収入状況などによって決まるものなのでしょうか。

角田弁護士は、「養育費の金額は、当人同士で協議して決めるものであり、もしまとまらなければ離婚調停、さらにまとまらなければ審判になる」と答えます。
調停では、あらかじめ定められている「養育費算定表」に従って、金額が検討されるとのことで、払う方の年収と払ってもらう方の年収で養育費が決まります。
こちらで、いま離婚したらいくら払わないといけないか、参考にすることができます。

(参考:裁判所公式サイト 養育費・婚姻費用算定表

芸能人や実業家の慰謝料・養育費がニュースでよく取り上げられるため、養育費は高いイメージがありますが、算定表を見てみると、思ったよりも少ないと感じるかもしれません。

最初に決めた支払条件が大前提

では、こどもが働き出すと養育費が払う必要はないのでしょうか。

養育費とはこどもが自立するまでの生活費に払うものですので、調停の時に、高校卒業までや成人となる20歳まで、または大学卒業時の22歳など、払い終わりの年齢を決めます。
今回のケースでは差し押さえが起きているので、公正証書を作っていたものと思われますが、そこで年齢も記載されています。

調停で決めた年齢が大前提ですので、あらかじめ大学卒業時の22歳まで払うと決めた後、実際に18歳から働き始めたとしても、22歳まで払わなければなりません。
そのため、今回のケースでは最初に差し押さえが発生したのですね。

ただし、改めて話し合いによって合意内容を変更することはできます。
話がまとまらなければ、養育費を払う側が「養育費減額調停」を起こすことができます。
ケガなどで払う側の収入が減ったり、もらう側の収入が増えたりした場合など、逆にもらう側も「養育費増額調停」を起こすことができます。

相手が再婚したら養育費は不要?

次に下の子の養育費については、北野誠は「相手に男ができているんやったら、その男に払わせたらええんちゃうの?」と尋ねます。

しかし角田弁護士の答えは「元妻の彼氏には扶養義務があるわけではなく、別れた夫とこどもとの親子関係がなくなるわけではないため、養育費の支払いには関係がない」とのこと。
つまり結婚しても相手の彼氏が養子縁組しなければ、変わらず支払う必要があるとのことです。

心情的に納得できないのか、北野は「法律って嫌やね」と漏らします。

離婚する時は、いろんなことを想定して養育費の条件を考えておかなければなりません。
男性の方が再婚してこどもができた場合、今まで通りの金額は払えないという理由で養育費減額調停を起こすことは可能です。

養育費の支払条件を変える際は、その都度当事者どうしで話し合ったり、再調停が必要ということです。よく覚えておきましょう。
(岡本)

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