2017年5月29日(月)

使い捨てカイロの分解から始まった「リケジョ」への目覚め

石塚元章 ニュースマン!! / ライフ・ヘルスケア

今世紀注目の才能にスポットを当てるコーナー「21世紀の賢者」。今回はいま注目の理系女子、リケジョ、しかも番組最年少の賢者が登場です。
山下侑里恵さんは25歳。名古屋大学と大学院の工学部で勉学に励み、現在は自動車部品や工作機械のメーカーであるジェイテクトの研究開発本部で活躍中です。

文系ど真ん中の石塚と渡辺がリケジョに挑んだちょっとぎこちないインタビューをどうぞ。

使い捨てカイロを分解する小学生

生まれは大阪、育ちは横浜、大学は名古屋で、いま勤めているのは大阪という山下さん。
そもそも、なぜ理系の道に?

「父の影響がありました。父が工業高校出身だったこともあって、小さい頃から理科の面白さを教えてもらっていました。例えば、使い捨てカイロの中身を分解して、鉄にくっつくとか、どうやったらまた暖かくなるんだろう、とか、そういうこと考えて色々実験させてもらったので」

それが小学校低学年ぐらいの時だそうです。リケジョのルーツは理系のお父さんでした。
中学になっても山下さんの理系的興味は尽きませんでした。

「総合学習の時間に、環境問題に興味を持ちました。省エネルギーにするためにはどうしたらいいかとか。太陽光発電についてとか。また発電所で発電効率を高めることで、省エネにする研究があることも知りました」

専門的な話になると、理系と文系の会話はギクシャク

そして名古屋大学工学部へ。化学系へ進学した山下さん、女性は1割ぐらいだったそうです。日本はまだまだ理系で学ぶ女子は少ないようです。

「学生時代は触媒の研究をしていまして、水素世界で注目されている水素をいかに効率よく作るかということで、触媒と呼ばれる金属粒子の研究をしていました。
つるつるの粒子ですと、反応の効率が少ないんですけど、丸い粒子をデコボコにすることによって、表面積を大きくして、たくさんの場所で化学反応が起きて、水素がたくさん出るようにっていう研究をしていました」

「分かった?」と石塚。渡辺は「なんか雰囲気は分かります」と文系的答え。
「それって、ミリとかナノとかのレベルの事なんですか?」と聞いてしまう渡辺ですが、そもそも前の会話で「粒子」って言っています。
「私の背の高さぐらいある、電子顕微鏡を使ったりして」とそれでも答えてくれる山下さん。

そして、ついに石塚が「楽しかったですか?」と文系直球質問。理屈より気持ちを聞くしかありません。

「面白かったです。やっぱり、誰もやったことのない、本を見ても載ってないようなことを、新たに発見できるっていうのが、すごく面白くて」

赤りんご隊隊長

大学時代には「赤りんご隊」でリケジョとしての活動をしていた山下さん。「赤りんご隊」とは何でしょう?

「学生の時に、名古屋大学に所属する理系女子学生コミュニティというのものがありまして、そのコミュニティの名前が『赤りんご隊』と言いました。
コミュニティを最初に作ったのが、赤根さんと椎名さんという方だったんです。椎名さんのニックネームが椎名林檎から『りんご』だったので、二人の名前を合わせて赤りんご隊です」

理系の難しい話題が続く中、文系にとっては学生らしい話が出てホッとする石塚と渡辺。
山下さんは赤りんご隊7年目のリーダー「赤りんご隊隊長」を務めていました。赤りんご隊の活動は主に二つ。

「一つ目は小学生向けの科学実験教室。入浴剤を作ろうとか、スライムを作ってみようとか。スライムはドロドロのも硬いのも、原料によっていろんなものが作れるんです」

これは面白そうです。そして二つ目は。

「社会人の理系で活躍してる先輩方を大学の方にお招きしまして、講演を開いてもらいました」

良い先輩の良い教訓を学べるチャンスとなったようです。

「理系の世界の人生の見本、特に機械系や科学系は少ないので、そういう方たちの話を聞くと、すごく安心しますし、私も頑張っていきたいなと思いました」

リケジョの後輩へアドバイス

現在は就職活動シーズン。山下さんからラジオを聴いているリケジョの後輩にアドバイスです。

「数学が苦手とか、そういうことで理系の世界を心配される方も多いんですけど、会社の中に入ってから学んで大丈夫ですし、私みたいな化学系でも、機械系で会社に入ってから学んで、いろいろと研究していくことができるので、ぜひ自分の興味を持ったことに積極的に取り組んでいただきたいなと思います」

現在山下さんは、ベアリングに使われる潤滑剤の研究をしているそうです。
「ベアリング」とは日本語で「軸受」。回転するところを、効率よく滑らかに動かすための部品です。

洗濯機、パソコンから、飛行機、宇宙で使われる機械にも使われており、自動車には100個以上使われているとか。

石塚が職場での女性の割合を質問したところ「会社には1割ぐらい。その中で、私の潤滑剤の部署では半分が女性です」と山下さん。
「そういう研究部門には女性も増えてきてるということだ!」と言う石塚に、渡辺は「女性は世界の潤滑剤ですからね」とすかさずフォロー。
おあとがよろしいようで。

就職を迷っているリケジョの皆さん、その道もありですよ。
今回はブームではなく、じわじわと確実に増えているリケジョに迫りました。
(尾関)

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