2017年5月12日(金)

最近よく目にする「アパシーシンドローム」って?

北野誠のズバリ / ライフ・ヘルスケア

聴いて納得する話題をお届けするコーナー『ズバリなっとく』。水曜日は『ドクター石蔵の中高年よろず相談室』をお送りしています。
このコーナーは毎週、健康の悩み・夫婦の悩みなどを、循環器・心療内科・更年期が専門の医師で、中高年アドバイザーの石蔵文信先生に電話で伺います。

今日取り上げるのはこちら。
「アパシーシンドロームについて教えて」

30代男性からのお便りです。
「先日、ネットニュースでやる気がおきない『アパシーシンドローム』という病気があることを知りました。ただ症状を見ていると五月病に似ている気がしました。アパシーシンドロームについて詳しく教えて下さい」

誤解されやすい症状

北野誠も初めて聞いたという、このアパシーシンドローム。こんな言葉があるんですね。

「アパシー(apathy)というのは、無気力っていう意味の英語なんです。だから『無気力症候群』とも言います。これは、本来の仕事とか勉強に対して無気力になってしまうんですけども、遊びとか趣味はできるっていうタイプのものですね」

石蔵先生の説明に驚く北野。
「それだと先生、周りからは『ただ単にサボってるんちゃうか?』としか思われないんじゃ…」

そうです。会社や学校ではやる気がないのに、遊びに行く時だけ元気だったら、周囲の人々はたまったもんじゃありません。ただの甘えです。非難轟々です。普通なら。

最近注目され始めたアパシーシンドローム。まだ正式な病名とは認知されていないそうです。
だから余計、ただ怠けてるだけに見られてしまいがちですが、ひとつ肝心なのは、元々マジメに頑張っている人が、この症状になってしまうということ。
最初から無気力でテキトーに遊んでばかりの人には、アパシーシンドロームは当てはまらないのです。

「マジメで完璧主義で、人から言われた事で反発しない。そんな方がなりやすいですね」と語る石蔵先生。

いわゆる“いい人・いい子”が、自分の感情を押し殺して、親の言う通りに過ごしていく。上司の言う通りにやっていく。それがある日突然プツッと切れてしまう。頑張って自分を奮い立たせてきたのが急にできなくなり、気力を失う。
これがアパシーシンドロームなのです。

アパシーシンドロームあれこれ

無気力になる以外に、症状はあるのでしょうか?石蔵先生が答えます。

「無気力・無関心・無感動が三大症状です。それ以外は問題ないので、本人に自覚症状がなく、困った感じもしません」

それで医師に相談することもなく、なかなか改善されないままという場合が多いようです。
五月病とかうつ病とかとは、違うんでしょうか?

「五月病には近いんですが、五月病の原因は限定されています。入学・入社などの目標が達成されて満足しちゃったということが引き金ですよね。
うつ病の場合は、不眠・食欲減退・体調不良など、私生活にも支障をきたす症状が付いてきます」

治療方法はあるのですか?

「まだ病気としては認知されていないので、効き目のある薬もまだありません。カウンセリングが中心になります。
規則正しい生活をして、失敗を恐れずに自分らしく生きること。それが一番なんですけど、なかなか難しいですね」

まあ、そんな事ができたら初めから病んだりはしませんからね。

治療のためのアドバイス

若い男性がかかりやすいというアパシーシンドローム。中高年の方々をお相手する事が多い石蔵先生は、「中年男性でもなります。特に独身の人」と話します。
そしてよくこんなアドバイスをするとか。

「パートナーを見つけなさい」
「ちょっと安めのマンションを買いなさい」

後者の理由は、軽い借金があると、頑張ろうという気になれるからだそう。

それともうひとつ、大切なアドバイスを授けてくれました。

「世の中の人みんなが、楽しい仕事をやってると思い込んでしまうので、イヤイヤやってるんだってことをわかった方がいいですね」

周りは楽しそうに仕事をしているのに、自分だけ仕事が楽しくない。それでますますやる気がなくなる…なんて思う人が多いという石蔵先生。
いつも楽しく仕事ができている人なんていない。みんなツラい思いして頑張ってんだ。お前だけが淋しいんじゃない。だから肩の力を抜いて生きていこうよ。

確かに、そう思うと気が楽になりますね。名アドバイスです。

最後にちょっと肩の力を抜いたお話

ただ、いつもは下ネタでキャッキャキャッキャはしゃいじゃって、楽しんで仕事しているとしか思えない北野誠を前にして大胆な発言です。

でもひょっとして、本当は上品な番組にしたい気持ちを抑え、自分の品性を犠牲にして、「いい年したおっさんがくだらない事を言ってる」とリスナーに思わせ、安心感を与えているのだとしたら…?

皆さんも、もし仕事に無気力になりそうになったら、歯を食いしばって、身を削って下ネタを言い続ける北野を思い出して下さい。
きっとやる気がみなぎってくることでしょう。
(岡戸孝宏)

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