2018年2月6日(火)

中高年に朗報!脳の成熟期は56歳から始まる

北野誠のズバリサタデー / ライフ・ヘルスケア

話題の本の著者や話題の人にインタビューを行う「ズバリこの人に聞きたい」。

2月3日の放送では『成熟脳:脳の本番は56歳から始まる』(新潮文庫)の著者、人工知能研究者で脳科学コメンテーターの黒川伊保子さんに「脳の成熟は56歳から始まる」というテーマで、北野誠が話を伺いました。

過去に何度か、黒川さんからは男女の脳の違いなどについてお話しいただきました(過去記事「男性必聴!女性の機嫌の直し方教えます」「脳科学に基づく夫婦の関係。結婚28年目が最大の危機!?」参照)。

歳をとるほど衰えていく一方だと思っていた脳が、実は脳は7年ごとに成長していき、56歳で成熟期を迎え、そこから脳の本番が始まるとのことですが、いったいどういうことなのでしょうか。

思春期の不安も脳のせい?

黒川さんはかつて脳生理学の先生から「人の脳のピークは28歳までで、そこから老化は始まる」と教えられたそうです。

しかし、人工知能の研究をするに従い、人間の脳を装置として見立てた場合、それは老化ではなくむしろ”進化”と考えるようになり、脳自体の賞味期限はさらに50年先だと気付いたそうです。

まず、12歳半頃に”こども脳”から”大人脳”への変化が始まり、14歳の終わり頃に完成期を迎えることで、その時の感性が一生を紡いでいくそうです。
14歳は多感な時期ですが、その頃に聴いた音楽をずっと覚えていたり、音楽の好みがそこで確立することが多いのは、そのためとも言えそうです。

最初はハードウェア部分、脳の配線構造が大人脳に変わりますが、ソフトウェアとも言える脳を操縦する部分は14歳の終わり頃まで時間がかかるため、アンバランスな時期が約3年間発生し、ここが脳科学で言うところの”思春期”になるそうです。
ここに生殖ホルモンの増量が加わるため、かなり脳が混乱します。

自分が何を感じているのかがよくわからないという時期で、よく親が「学校はどんな感じ?」と聞いても「別に」としか返さないこどもがいますが、これは反抗しているというよりも、自分が感じていることをうまく出力できない時期だからだそうです。

忘れることも進化の表れ?

その後、28歳まで”大人脳”は成長していき、単純記憶力がピークに達する期間だそうですが、黒川さんは「脳の使命は入力することだけでなく、いかにその人らしいこと、その人にしかできないことを出力すること」と語り、その出力性能が最大になるのが56~84歳だそうです。

北野は「でも僕、だんだん56歳ぐらいから物忘れ激しくなってきました」と答えましたが、黒川さんは「良いんです。この物忘れこそが大事な進化なんです」と答えました。

明らかに退化のように感じてしまいますが、なぜなのでしょうか。

私たちの脳には天文学的な数が回路が入っており、漫然と信号が流れると何の判断もできないそうです。
例えば、目の前に通り過ぎる影が猫だとわかるためには、猫がわかる回路だけに電気信号が流れなければならず、いろんな回路に電気が流れると、目の前の動物が何かわからずに立ち尽くすことになってしまいます。

大事なのは失敗の経験によって不要な選択を止めていくことであり、寝ている間に不要な回路へ電気が流れにくくなっていくそうです。
これにより、思い出せない記憶が増えていき、物事を即決しやすくなっていくというわけです。

記憶力という点では衰えていきますが、決断力という点では増していくということで、歳をとることの不安が少しやわらいできました。
(岡本)

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