2017年11月15日(水)

進化したエイズ治療まとめ。錠剤ひとつで天寿を全うできる!?

多田しげおの気分爽快!! / ライフ・ヘルスケア

この秋、『多田しげおの気分爽快!!朝からP・O・N』では、スタジオにエイズ治療の第一人者、名古屋医療センター エイズ総合診療部長の横幕能行先生に、エイズ治療の最新情報を伺ってきました。

ここでは、これまで番組で横幕先生が話されたことをまとめました。
もはや”死の病”ではないというエイズ。しかし、まったく他人事でもないのです。

そもそもエイズとはどんな病気?

エイズ(AIDS)とは「後天性免疫不全症候群」を略した言葉で、HIV(人免疫不全ウイルス)に感染することによって発症します。
発症してしまうと、体の中の免疫力が壊されてしまい、免疫機能が低下、健康な時には抑えられていた病原性の弱い微生物やウイルスが暴れ出し、さまざまな病状が現れてしまうのです。

1981年にアメリカで初めて発見されてから、感染者は、わずか10年程度で世界中に100万人にまで広がっていきました。
当時はエイズ=”死の病”と言われ、人類を滅ぼしてしまう病ではないかと恐れられたのです。

しかし、エイズの治療は劇的に進歩しました。

「感染しているけれども発症していない人が、適切な治療を受ければ、HIVが原因で亡くなることはありません」と横幕先生。
「断言していいんですか」と多田。
「はい。亡くなることは“ない”と断言できます」と力強い言葉が返ってきました。

では発症したらどうなのでしょうか。

「それからは、はっきり言って”運”です。免疫力が低下し悪性疾患などになれば、残念ながら亡くなる方もいますが、その数は少ない。たとえ発症しても、治療しながらHIVの増幅を減らしていくのです」

エイズはどこで調べればよい?

エイズはどこで検査すればよいのでしょうか。
「保健所を勧めます」と横幕先生。

「無料で、しかも匿名で受けられますからね。医療機関ですと6,000円ほどかかり、匿名というわけにもいきません」

どのような検査なのでしょう。

「血液検査です。採血し、ウィルスに対する抗体があるかどうか、ウィルスのたんぱく質、または遺伝子があるかどうかを調べます。針を刺される痛さだけ。腕をまくるだけです」

「身に覚えがある」とは?

HIVは性交渉で感染することで知られています。
「よく『身に覚えが…』と言いますが、これ、どの程度の性体験なんでしょう」と多田。
「朝から答えづらいこと聞きますね」と横幕先生。

「HIVの感染力は弱く、陽性の人と一度性行為をすれば、感染するかというとそうでもありません。ですから不特定多数の相手と性交したからといって、HIVに感染しやすいとは限らないんです。
私の出会った患者さんたちは”たまたま感染した”と言えるかもしれません。お相手にも様々な人生がある。パートナーのそれまでの人生を、恋愛の遍歴を背負う、それはHIVの”リスク”を背負うことに他なりません。
エイズは、誰にでも可能性のある性感染症のひとつと言えるのです」

横幕先生は続けます。

「信じあっているからこそ検査をしてほしい。信じあっているからこそ受け入れられると思います。HIVに感染したことが原因で離婚したというようなご夫婦を私は知りません。皆さんそれまでの関係性を維持されています」

深いお話です。   

長期間症状が出ないことも

HIVに感染して、すぐに症状の出る人もいますが、人によっては10年間出ない人もいるといいます。

「症状が出ていない期間にも、他の人にうつす可能性があります。大切なパートナーにHIVをうつすリスクを数年に渡って続けることになりかねません」

横幕先生はすべての人に検査を勧めます。

感染~どのように治療するのか

HIV陽性の結果が出てしまったら、どのような治療をするのでしょうか。
横幕先生の口から驚きの言葉が出ました。

「発症していなければ、飲み薬だけです。1日1回、一粒飲んでいただきます。それを続ければ発症しません。結婚も子作りもお仕事も何も制限はないのです。ただ、毎日忘れずに錠剤を飲んでいただきます」

治ることはないのでしょうか?

「治癒はしません。しかし、”お付き合い”できるようになりました」

発症してしまったらどうなのでしょう。

「まずは発症したさまざまな病気を治療します。その病気を抑え、地ならしをしてから、HIVの増殖を抑える薬を飲めばよいのです」

エイズの治療~いくらかかるのか

エイズの治療費は1日7,000円ほどで、保険は利き、3割負担で2,000円ほど、ひと月6~7万円ぐらいということですが、身体障害者手帳の取得で負担が非常に少なくなったり、ほぼ負担なしになる場合もあるそうです。

いまだに続く偏見

30年前に“死の病”と恐れられたエイズ。劇的に治療法が進歩したにもかかわらず、いまだに社会の偏見は残っているといいます。

「空気感染など全くないのに、いまだにそんなことを言う人もいるのです。私は日本で、日々、一番エイズの患者さんと接している医者だといっても過言ではありません。その私が感染していないのがその証拠です」

エイズは治療すれば、天寿を全うできる病気になりました。
受け入れる社会の偏見を、今こそなくしていきましょう。

健康セミナーで最新治療を紹介

CBCラジオでは、エイズの現状をきちんと知り、みんなの健康問題として考えようというセミナーを開催いたします。ぜひご参加ください。

CBCラジオ『多田しげおの気分爽快!!朝からP・O・N』
「きちんと知ろうエイズのこと~みんなの健康問題として」

この記事にも登場した名古屋医療センター、エイズ総合診療部長の横幕能行先生がエイズの現状、もはや死の病ではないエイズの最新治療を解説します。

健康セミナーは、12月3日(日)午後1時から、名古屋市中区新栄のCBC会館の第1スタジオで行います。
このセミナーにペア50組100名様をご招待します。

こちらのメールフォームからもお申込みいただけます。
なお、フォームには郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号、そして同伴者おひとりの名前をお書きください。
締め切りは、11月17日(金)です。

当選者の発表は参加証の発送をもってかえさせていただきます。
セミナーの詳細は、CBCラジオのインフォメーションでご確認下さい。
(朝PONスタッフ)

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