2017年9月14日(木)

気象予報士 澤アナに聞いてみた。台風とハリケーンってどう違うの?

多田しげおの気分爽快!! / ライフ・ヘルスケア

アメリカは立て続けに大きなハリケーンによる被害に見舞われています。
そこで9/12は「ハリケーン」を取り上げます。

10日、「イルマ」という名前のハリケーンが米南部フロリダ州に上陸し、一時は640万人に避難命令が出たそうです。
ちょっと前には「ハービー」という名前のハリケーンがテキサスを襲いました。どうして今年はこうも立て続けに巨大なハリケーンが襲っているのでしょうか。

気象予報士のCBCアナウンサー沢朋宏に多田しげおが聞きました。

台風とハリケーンは格が違う?

―よく日本近海は台風で、アメリカなどを襲う太平洋上にできたものがハリケーンと、名前の違いだけだと言いますが、台風とハリケーンでは基準が違うそうですね?

そうです。日本の台風とハリケーンは格が違います。日本でいうと、「台風」「強い台風」「非常に強い台風」「猛烈な台風」とちょっとずつ格がついています。それで言うと「強い台風」は風速33m/s以上ですが、そこまで発達した台風が初めてハリケーンと同じレベルになります。

しかもハリケーンにもその強さの格をあらわす「カテゴリー」というスケールがありますが、日本でいう「強い台風」はハリケーンの一番下の「カテゴリー1」と同じです。

なぜ基準が違うのか?

―なぜ違うのでしょうか?

アメリカには、そのくらいのパワーあるものが度々襲ってくるという頻度の問題でしょう。

―日本の小さい台風くらいはしょっちゅう来ているからいちいち言わないと。

ちなみにハリケーンの下のランクのものを「トロピカルストーム」と言います。これが日本では普通の台風にあたります。

―「トロピカル」と聞くと、かわいい印象すらしますね。

エルニーニョ現象がないせい?

―今年、ハリケーンがたくさん来ているのはなぜですか?

今年はハリケーンレベルまで発達したものがイルマで9個目です。アメリカのハリケーンは平均年に6個なので、今年は多いですね。

なぜ今年が多いのかという原因のひとつとして言われているのが、あの「エルニーニョ現象」が起きていないから。

エルニーニョが起きることで風の場がカリブ海上で乱れて、台風の元となるような風の収束が起きにくいと言われています。ということは、今年はエルニーニョがないので、発達を阻害するものがなくハリケーンに発達するのではないかと言われています。

日本の最大風速は?

―ハリケーンのカテゴリー4や5はどのくらいの風が吹きますか。

日本ではほぼ経験できないくらいの風です。あえて言うなら、日本の中でもはるか南の与那国あたりまでいけば、たまには遭遇するかもしれません。ちなみにカテゴリー5は日本の基準でいうと風速70m/s以上です。

―『嵐を呼ぶ男』の石原裕次郎も真っ青…。

ちなみに日本での風速の記録が1965年9月10日、その年の台風23号で、室戸岬で69.8m/s。この時、室戸岬の風向風速計はぶっ壊れて最大瞬間風速を観測できなかったと言われています。
このエリアだと伊吹山が1961年9月、第二室戸台風時に56.7m/sです。

緯度の違いと偏西風に助けられ

―なぜこれほどの風がハリケーンでは起きて、日本の台風ではあまり起きないのでしょうか?

ひとつは、アメリカのフロリダの緯度と日本の本州の緯度の違い。緯度でいうとフロリダ半島は日本の石垣、宮古島の辺りです。

もうひとつは台風の場合、日本に近づく頃には、偏西風に乗ってビューンと流れる。そういう風はアメリカ大陸ではもっと北の方を吹いていますので、フロリダ辺りに近づいてもスピードが上がらないです。

―ということは同じ場所にじっとしているので、被害が大きくなると。

イルマの前のハービーの時には、ぐるっと回って本土に2回上陸した。時速で15~20kmくらい。台風だと、日本の辺り通過する時には時速30kmを超えて、40~50kmですから、影響は一昼夜で終わってしまう。アメリカは2、3昼夜、影響が続きます。この二つの原因が大きいです。

―「ハリケーンは日本の台風みたいなものでしょう」というレベルではないということですね。

そんな折、また、新しい台風が生まれたようです。どちらにせよ災害に対する対策は必要ですね。
(みず)

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