2017年9月8日(金)

胃がん、大腸がん対策は内視鏡検査で

丹野みどりの よりどりっ! / ライフ・ヘルスケア

水曜日の「オトナのクリニック」、今月は4回にわたって消化器に関する話題をお送りしています。

お話は、名古屋駅にある、名古屋内科・内視鏡クリニック理事長の林勝男先生です。9/6のテーマは「胃がん」です。

日本人のがん罹患率は?

今や日本人男性の50%以上、女性の40%以上が、がんにかかる時代になっています。二人に一人が罹り、三人に一人が命を落とすと言われています。

男性は多い順に、胃、大腸、肺。女性は乳房、大腸、胃の順です。
死亡率では、男性は肺、胃、大腸。女性は大腸、肺、胃になります。いずれにしても胃がんや大腸がんが、男女ともに上位を占めています。

がんに罹ることを想定して、がんに関する知識を身につけておく必要がありますね。

内視鏡検査で早期発見

胃や大腸の様な消化管のがんは、早期に発見すれば治る可能性が高いです。自覚症状がなくても、内視鏡検査をすることがお勧め。

内視鏡というと、例えば胃カメラや大腸カメラです。
キツイというイメージもありますが、「今は胃カメラも大腸カメラも、以前より、かなり楽になって、画像もよくなってきてます」との林先生の言葉に丹野みどりもホッと一安心。

早期がんなら開腹せずに、内視鏡で治せるケースも多くなってきているそうです。

胃がんとピロリ菌の関係

胃がんの原因としては、ピロリ菌の感染症が大きな要因となっています。
ピロリ菌は、強い酸性である胃の中でも生存できる細菌のことです。現在、日本では約3500万人の人がピロリ菌に感染してると言われています。

ピロリ菌感染者は、感染していない人に比べて5~10倍、胃がんになりやすいと言われており、胃がんの95%以上がピロリ菌感染者です。
ピロリ菌を持っていたら、必ず取らなきゃいけないんでしょうか?

「現在はピロリ菌の除菌が保険適用になっているので、検査をして、陽性ならば除菌をする人が増えています。ですから、今後、胃がんは少なくなっていくと思われます。
ただ、ピロリ菌を除菌したからといって、すぐに、胃がんのリスクがゼロになるわけではありません。ですから定期的な胃カメラが必要です」(林先生)

消化器はやはり内視鏡検査

時々「自分はPETやCT検査をやっているから大丈夫」と言う人がいますが、消化管はやはり内視鏡検査が絶対的に必要です。

PET検査とは、がん検査の一つ。CTのような画像検査ですが、がん細胞だけに作用する薬をあらかじめ投与することで、がんを見つけやすくします。

「ドキッです。まさに今年、PET-CT検査を受けました。保険が利かないので、高いんですが、その代わり、全身のがんが分かるよって。ブドウ糖みたいなものを飲んでやったんですけれども、あれをやっても、結局内視鏡でしか見えない?」

不安気味な丹野に対して林先生はこう語ります。

「どうしても消化管は動くので、PET、CTが一番弱いところです。やっぱり内視鏡検査が一番ですね」

PET、CT、人間ドック、内視鏡検査などいろいろ合わせて検査するのが理想です。

胃がんのリスクはタバコ?

タバコを吸う人は、吸わない人のおよそ2倍、胃がんになりやすいと言われています。

タバコには肺がんのイメージが強いですが、喫煙は様々ながんのリスクファクターになってきます。大腸がんや食道がんなどの危険因子でもあるそうです。

食道がんのリスクはこれ

男性の約50人に1人、女性の250人に1人ぐらいの頻度で、食道がんになると言われています。

その中で、危険因子としてはアルコール代謝酵素の弱い人、つまりお酒を飲むとすぐに赤くなってしまう人。
こういう人がお酒を過度に摂取し続けると、食道がんのリスクがかなり高まります。

その他には、タバコを吸いながら濃いお酒をずっと飲み続けている人。高齢の男性。肥満になって、逆流性食道炎を長く患っている人。
こういった人などが食道がんになりやすいと言われているそうです。

胃のついでに食道も検査

胃腸の内視鏡検査をすれば、当然、通り道の食道も見えますよね?

「そうなんです。上部消化管内視鏡検査という、いわゆる胃カメラといわれている検査で、胃だけではなくて、食道や十二指腸の一部もカバーできます。
それから、治療も内視鏡を使った治療がすごく進んできてますので、お腹を切らずにできる治療ということで、積極的に内視鏡検査を受けて早期に見つけることが大切だと思います」(林先生)

口から、鼻から、どっちから?

最後に素朴な疑問。胃カメラで、口からのものと、鼻からのものがありますが、どちらでもいいんですか?

「今は、かなりカメラが良くなっていますので、スクリーニング検査としては、どちらでも大丈夫だと思います。ただ、鼻がどうしても細くて入らない人もいますので、ケース・バイ・ケースで、その人に合わせてやっていくことが大事だと思います」

「後々の事を考えると、目先、苦しくて怖くても、胃カメラというのは大事ですよね」と丹野。
「内視鏡も良くなっていますし、カメラもすごく進歩してますので、だいぶ楽になってると思います」と話す林勝男先生でした。
(尾関)

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