2017年7月19日(水)

日本最北端・稚内の海水浴場、ちゃんと泳げる?

多田しげおの気分爽快!! / レジャー

毎週月曜日は「北から南から」と題し、北海道や沖縄の話題を現地との生電話でお伝えしています。
この日7/17は祝日・海の日ということで、北海道の海水浴場について取り上げました。
しかも日本最北端の、稚内市にある海水浴場です。

前日の16日に海開きしたばかりだという、稚内市・坂の下海水浴場。どんな雰囲気なんでしょうか。
稚内市社会教育課 スポーツ推進グループの吉田さんに話を伺います。

北海道で海水浴?海産物じゃなくて?

「え?北海道で海水浴?海産物の間違いじゃないの?」と思った人もいるのではないでしょうか。
広く、海に囲まれているので意外と海水浴場は多く、調べてみると50ヶ所くらいはあるようなのです。

しかし最北端の、しかも日本海側にある海水浴場となると、寒中水泳のイメージがつきそうではあります。
そもそも稚内の語源は、アイヌ語で「冷たい飲み水の沢」を意味する「ヤム・ワッカ・ナイ」が由来ですから。水が冷たそう。

まずは電話口の吉田さんに、今の天気をお聞きしました。

「ちょっと曇っております。気温は14℃になっています。今日の予想最高気温は16℃になってますね」

16℃だと、せっかく海開きしてもちょっと冷たくて海には入りづらいですね…。

「水温17℃で開場するようにしていて、さっき測ったら一応17℃だったんですけど。ちょっと風も冷たいので、今日のところは様子見かな、という感じです」と吉田さん。
水中では良くても、外に出た途端、凍えてしまいそうですね。

テンションが上がると人は水に入る

ここの浜は、晴れていれば海の向こうに利尻富士が見えて、とても美しい眺めなんだそうです。
そんな景観で海水浴ができたらさぞかし気持ちいいとは思うのですが、それにはもう少し気温が高くなってくれないと。

稚内ではひと夏通じてそんなに気温は上がらないものなんですか?

「そうですね。30℃を超えることはほとんどないです。超えたら稚内のニュースになっちゃうんじゃないかなと」

それじゃ、海開きしてからやってくる人って、なかなか海に入りづらいのでは?

「毎年1,500~2,000人くらいいらっしゃるんですけど、その中でも海に入るのは1割近く、200人くらいです。ほとんど子どもさんなんですけどね」

えっ、じゃあ大人は入らない?

「あのー、すごいテンションが上がった方が入るかなってくらいです」

なんでしょうね、優勝の喜びで道頓堀に飛び込んじゃうような感じなんでしょうかね。あれは危険なのでマネしちゃいけませんが。
もしくは、「ええーい(バシャッ)」「やったなー、こいつぅー(バシャッ)」みたいな、男女のキャッキャウフフなこともあるんでしょうか。

利尻昆布も海水浴

それにしても、ほとんどの人は海水浴場に来ても泳がずに、何をやっているんでしょう。ずーっと浜辺で寝転がっているとか?

「高校生あたりだと、砂で遊んだりとかはしています。ここは公園の砂場みたいな、黒っぽい砂浜でして。砂場に貝がちょっと混ざっているようなイメージ」

南国リゾート地のビーチのような、白い砂浜が続いているようなものとは違うんですね。

「あとはそこに、昆布などが流れ着いたりして。利尻昆布なんですけど」

…これはなかなか野性味あふれるビーチのようです。
高校生が砂山を作ったり体を砂で埋めたりして遊ぶのはわかりました。では、大人たちは何をするんでしょう。

「バーベキューやジンギスカンなど、グループで食事して盛り上がったりする方々がたまにいますね」

なるほど、アウトドアの一環として楽しんでいると。バーベキューだと、拾った利尻昆布も焼けるし、オトクですね。

「落ちてる昆布は、“拾い昆布”をしている漁師のおばあちゃんがいらっしゃいまして…。勝手に取ると密漁になっちゃうので」

拾い昆布とは、流れ着いた昆布を拾い集める、れっきとした昆布漁の一種。漁業者以外の者が採取すると、密漁の可能性が出てきてしまうのです。そうそううまくはいかないのでした。

その他の利用法としては、砂浜なので犬の散歩をする人もいるそうです。

海水浴場を楽しむ「海水浴場浴」

とにかく、日本最北端の海水浴場では、基本的には泳がない。森林浴のように、その空間・雰囲気を楽しむ、言わば“海水浴場浴”という独自のレジャーを作り上げているのだということでしょう。
短い夏だからこそ、いろんな手段で遊ぼうという、稚内の人々の心意気が生んだリゾート地なのです。

この坂の下海水浴場は、山の日である8/11まで利用できるそうです。
興味のある方はぜひ、体験してみてはいかが?
(岡戸孝宏)

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