足立ブランドとは?
足立区が進める「足立ブランド」は、製品ではなく企業への認定です。
認定された企業は、「FC ADACHI」というチームを作って業種の垣根を超えて協力し合っています。ちなみにFCはフリーカンパニーの略。
「職人といえば、それぞれが独立して頑張っているというイメージがあった」というつボイは、この取り組みが少々意外だったようです。
では「足立ブランド」にはどんな業種や店が選ばれているのでしょうか?
板金や金型設計などのいわゆる町工場と呼ばれるようなところから、バッグや帽子などのアパレル的なもの、大正時代から続いている人形屋など、多種多様な企業が認定されています。
小高「『足立ブランド』のホームページがあるので見ていると、バッグなどについているマグネットホックを世界で初めて作った会社である『青木金属工業(株)』も入ってるんですよ」
つボイ「あれは足立区で最初に作られたんですか」
現在59の企業が認定されており、この中におもしろい企業があるんじゃないかと興味津々のつボイ。
独創的な商品を開発した企業も
「足立ブランド」認定第一号となったのが、(株)安心堂という印刷会社。
先代が「グローバルも大事だが、地域経済から大事にしなければ」という思いから参加を決め、第一号に認定されたそうです。
現在は社長を務めているのは2代目ですが、先代のオリジナル製品には高性能低価格の完全オリジナルパット印刷機「なんでもくん」があります。
表面が凸凹したものや曲面、小さいものなど、何でも印刷できるという製品。
どんなものにも、少量の注文にも応えてくれるため、ノベルティや記念品を作りたい人に人気があります。
小高「大正時代から下駄の鼻緒だけを作っている『はな壱』が開発した、スニーカーの底にカラフルな鼻緒をつけた、歩きやすい『ポンダル』が人気商品だったりするんです」
つボイ「いろんな商品がありますけど、足立区名だけに下駄の『はな壱』が一番しっくりきますね」
それぞれの会社や店が、代々受け継いできた技術を現代風にアレンジしているだけでなく、「足立区に行けば面白いものと出会える」とのイメージが浮かぶのはプラスとなりそうです。
小さな企業や店が技術を受け継ぎ、発展させていくのは大変なこと。同じ地域の企業が集まって協力し合うことで、大きなチャンスにもつなげられるかもしれません。
今後、同じ悩みを抱えていて参考にする自治体が増えるかもしれませんね。
(葉月智世)