2月23日に行なわれたドイツの総選挙では、最大野党で中道右派の「キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)」が第一党となり、選挙後の連立協議を主導することになりました。
第二党には移民排斥を掲げる極右「ドイツのための選択肢」(AfD)が浮上しましたが、このことが注目を集めています。
2月25日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオと小高直子アナウンサー、西村俊仁アナウンサーがこの話題に触れます。
どこと組むか
キリスト教民主・社会同盟が議会の過半数議席を確保するためには、他の政党と連立を組む必要があります。そのためその連立の相手がどこになるかが焦点となってきます。
今回の選挙で第二党に浮上した極右のAfDは、前回の選挙から大きく躍進し2倍以上の支持率を得ています。
オラフ・ショルツ首相率いる中道左派「社会民主党」は、第二次大戦後初めて20%を割り込む大敗を期しましたが、第一党であるキリスト教民主・社会同盟のフリードリッヒ・メルツ党首は、連立交渉はAfDではなく社会民主党と行なう方針を明らかにしているようです。
「ドイツの選挙、第二党は極右政党だったそうです。去年から先進国での選挙はこうして与党が大敗したり、日本の自民党みたいに第一党は維持したものの与党が過半数割れになるなど、世界は大きく変わっていますね」(Aさん)
つボイ「第一党と第二党、与党と野党が組めば強いんですが、ドイツの中では極右政党と組むのはタブーであると言われています。でももし組んだら、非常に国会運営はやり易くはなりますよね」
小高「今のところ、連立はしないという方向のようですけどね。最終的にどうなるかはわからないですが」
今後もしも極右政党と組んで政権を担うようになれば、ドイツは大きく変わっていくことになるでしょう。
今回の選挙で第二党に浮上した極右のAfDは、前回の選挙から大きく躍進し2倍以上の支持率を得ています。
オラフ・ショルツ首相率いる中道左派「社会民主党」は、第二次大戦後初めて20%を割り込む大敗を期しましたが、第一党であるキリスト教民主・社会同盟のフリードリッヒ・メルツ党首は、連立交渉はAfDではなく社会民主党と行なう方針を明らかにしているようです。
「ドイツの選挙、第二党は極右政党だったそうです。去年から先進国での選挙はこうして与党が大敗したり、日本の自民党みたいに第一党は維持したものの与党が過半数割れになるなど、世界は大きく変わっていますね」(Aさん)
つボイ「第一党と第二党、与党と野党が組めば強いんですが、ドイツの中では極右政党と組むのはタブーであると言われています。でももし組んだら、非常に国会運営はやり易くはなりますよね」
小高「今のところ、連立はしないという方向のようですけどね。最終的にどうなるかはわからないですが」
今後もしも極右政党と組んで政権を担うようになれば、ドイツは大きく変わっていくことになるでしょう。
歴史は繰り返すのか
「昨今多くの国で右派が台頭して、民主主義が危機を迎えています。この先各国の政権の行き先が心配です」(Bさん)
日本でも世界でも、社会が少しずつ変化していくような兆しが表れています。
小高「歴史的に振り返ると、特にヨーロッパは地続きでたくさんの国がありますから、くっついて離れての繰り返しなんですよね。で、このところはEUの登場なんかでくっつく方向に進んできた歴史が、今度は分裂する方向に動いてきている」
例えばひとつの国が極端に自国の利益を主張しだすとどうなるか?自国の利益を主張するということは、周囲の国の利益を奪うことにつながります。すると周囲の国も自国を守るために、必然的に自国主義にならざるを得なくなってしまうのです。
小高「そうやって国同士がどんどんバラバラになっていくと、最終的にどうなるかというと、利益と利益のぶつかり合いで争いが始まっちゃう」
つボイ「そのためにEUというひとつの連合を作ったわけで。昔のヨーロッパはまさにそんなぶつかり合いと奪い合いでしたよね。EUという大きな国の中の一員であるという感覚を、いま一度見直してもらいたいですね」
日本でも世界でも、社会が少しずつ変化していくような兆しが表れています。
小高「歴史的に振り返ると、特にヨーロッパは地続きでたくさんの国がありますから、くっついて離れての繰り返しなんですよね。で、このところはEUの登場なんかでくっつく方向に進んできた歴史が、今度は分裂する方向に動いてきている」
例えばひとつの国が極端に自国の利益を主張しだすとどうなるか?自国の利益を主張するということは、周囲の国の利益を奪うことにつながります。すると周囲の国も自国を守るために、必然的に自国主義にならざるを得なくなってしまうのです。
小高「そうやって国同士がどんどんバラバラになっていくと、最終的にどうなるかというと、利益と利益のぶつかり合いで争いが始まっちゃう」
つボイ「そのためにEUというひとつの連合を作ったわけで。昔のヨーロッパはまさにそんなぶつかり合いと奪い合いでしたよね。EUという大きな国の中の一員であるという感覚を、いま一度見直してもらいたいですね」
分断の要因
そしてヨーロッパを語る上で外せないのは移民問題だというつボイ。
つボイ「今まで各地に植民地とかいっぱいありましたからね。僕らはあんまり移民していこうと思わない。なぜなら言葉が通じないから。でも歴史の中で植民地であったりすると、その国の言葉が喋れるもんですから、僕らが考えるよりも移民ってしやすいんですよね」
日本ではあまりピンときませんが、言語が同じであれば土地を移動するハードルが低いので、想像以上に移民は多いようです。
つボイ「ヨーロッパ自身もうまくいっていないもんですから、移民が仕事を奪ってしまうような事態にもなっている。『自国民に職業がないのに、移民の連中ばっかり職業についている』みたいな不満もあって、分断も起こってくる」
こうした移民問題も、ヨーロッパが分断する要因のひとつになるのではないかと懸念するつボイ。AfDは移民や難民に対しても排他的な姿勢を掲げているため、連立政権をどちらが担うかで国模様は大きく変わりそうです。
ヨーロッパ各地で極右勢力の台頭が続く中、反ナチスを掲げるドイツでも極右政党が躍進したことは、人々にかなりの衝撃を与えました。今後のドイツの動向、そして世界全体の大きな流れの変化にも注目です。
(吉村)
つボイ「今まで各地に植民地とかいっぱいありましたからね。僕らはあんまり移民していこうと思わない。なぜなら言葉が通じないから。でも歴史の中で植民地であったりすると、その国の言葉が喋れるもんですから、僕らが考えるよりも移民ってしやすいんですよね」
日本ではあまりピンときませんが、言語が同じであれば土地を移動するハードルが低いので、想像以上に移民は多いようです。
つボイ「ヨーロッパ自身もうまくいっていないもんですから、移民が仕事を奪ってしまうような事態にもなっている。『自国民に職業がないのに、移民の連中ばっかり職業についている』みたいな不満もあって、分断も起こってくる」
こうした移民問題も、ヨーロッパが分断する要因のひとつになるのではないかと懸念するつボイ。AfDは移民や難民に対しても排他的な姿勢を掲げているため、連立政権をどちらが担うかで国模様は大きく変わりそうです。
ヨーロッパ各地で極右勢力の台頭が続く中、反ナチスを掲げるドイツでも極右政党が躍進したことは、人々にかなりの衝撃を与えました。今後のドイツの動向、そして世界全体の大きな流れの変化にも注目です。
(吉村)
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