8月19日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』、今週1週間はつボイノリオが夏休みのため、塩見啓一アナウンサーと小高直子アナウンサーがパーソナリティを務めます。
この日は、塩見アナが昨年会長を務めた「町内会」について思うことを語りました。
入らない人が増加
近年、町内会に入らない人が増えています。もちろん、町内会に入るかどうかは、法律で決まっているわけでなく、任意です。
古くからの町では入るのが当たり前ですが、新興住宅街では加入率が落ちているという話です。
入らない理由として上がるのは「町内会費を払いたくない」「役をやるのが嫌だ」「近所付き合いしたくない」などだそうです。
特に「町内会費を払いたくない」というケースでは、「会費が何に使われているかわからない」という理由のようです。
町内会費の使い道
塩見アナ自身、会長を務めてわかったこととして挙げたのが防犯灯の電気代。
市の補助金があるものの、もっと明るいものにしたい場合は住民たちの負担になります。
塩見アナの町内では、数年前にLEDにしたところ、当初「明るすぎる」との意見もありましたが、現在は評判がいいそうです。
他の使い道としては次のようなものがあります。
・こども会の補助金
・小中学校への教育後援会費
・防災関連費として、備蓄品や防災グッズ
・集会場の維持管理。これは古いものを新しく変えたり、トイレのトイレットペーパー代なども含まれます
・盆踊りや運動会などの行事のための費用
・ゴミステーションの維持管理費
防犯灯については何も言わないと最低限のものになって、暗いと治安の問題にもつながります。
また行政に個人で意見を言っても通らない場合でも、町内会だ耳を傾けてもらえる場合があります。
自分の意見を行政に伝えるという観点からも、町内会に入るメリットはあります。
町内会の問題点
最近は盆踊り、運動会、餅つきなどこどもを中心とした行事は、少子化・高齢化により負担に感じる住民が多いようです。行事そのものをやめたいと思う人たちも増えています。
お年寄りの中には隣の家に行くのもつらく「回覧板を回せないので、自分の番を飛ばしてくれ」という人がいます。
スマホで情報を流せばいいのかというと、お年寄りの中には使えない方も多いです。
またお年寄りだけの世帯は多く、行政にだけ頼るわけにもいきません。
近年の町内会ではこのような問題が課題となっています。
災害時のために
先日「南海トラフ地震臨時情報」が発表され、改めて備えを考えた方も多いでしょう。
いま町内会で真剣に考えないといけないのは「地域防災」だと言う塩見アナ。
町内会や自治会に入る最大のメリットは災害時にあります。いざという時の避難経路、避難場所、給水の場所、簡易トイレの場所など、日頃確認しておかないといざという時に困ることになります。
また災害時に支援が必要なお年寄りがいます。事前に申し込んでおけば近所の人が駆け付けてくれる町内会もあります。
これから秋に向けて防災訓練の機会が増えるので、訓練に参加することを薦めます。
最終的には自分たちの力で
塩見アナが住んでいる場所は、南海トラフ地震が起きた場合は震度5強と5弱の中間が予想され、想定される被害は少ないと聞いたそうです。
しかし、大災害になった時はこのことがリスクとなるそうです。
塩見アナが地域の防災担当者に聞いたところ、警察、消防、自衛隊は被害が大きい地帯に集中するため、被害が比較的少ないところは支援が後回しになるとのこと。
それでも家屋の倒壊や火事が起きないとも言えず、何よりライフラインが止まったら、その間は自力でなんとかするしかありません。
さらにコロナ禍により町内会の活動が数年に渡り途切れ、防災意識が希薄になってしまった上に高齢化も進んでしまいました。
いざという時、自治体が動いてくれるとは限らず、最終的には住民たちでアクションしないといけません。その時に主力となるのは町内会なのです。
「せっかくだから参加してはどうでしょうか」とまとめた塩見アナでした。
(みず)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2024年08月19日11時12分~抜粋