つボイノリオの聞けば聞くほど

日本のSDGs達成状況、5年間で10ランクもダウンした理由

2030年までとされているSDGsの目標達成まであと6年。
日本でも企業を中心に諸問題に取り組んでいますが、2023年6月に公開されたSDGsの達成度や進捗状況のレポート「Sustainable Development Report 2023」では、世界21位となっています。

1月10日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)では、つボイノリオと小高直子アナウンサーがSDGsの達成状況について紹介しました。

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目標達成までに残された時間

SDGsが採択されたのは2015年。
2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

小高「SDGsという言葉はかなり浸透してきて、特にこどもたちは学校の授業で取り上げられたり、取り組んだりする機会も増えているようですね。目標と内容を共に理解している子は増えているようですよ」

目標の2030年まであと6年ですが、達成については懸念も多く挙がっています。

国連の報告では、達成に向けて順調に推移している目標は全体の15%。37%は停滞または後退となっているそうで、あまり芳しい状態だとは言えません。

あと数百年かかりそうな目標も

例えば目標1の「貧困をなくそう」。
2030年までに各国の貧困レベルにある人を半減できるのは、わずか3分の1の国に留まると予測されています。

また目標2の「飢餓をゼロに」では、飢餓に苦しむ人の数が2030年でも6億人以上になると見込まれています。
食糧供給システムの変化や、持続可能な農業への投資が必要だと言われています。

つボイ「コロナ禍もあったり、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ侵攻。感染症の流行や戦火が次々に起こって、持続可能な世界から遠ざかっているなと」

小高「みんなが意識をあらためてちょっとでも前に進んだと思ったら、また後退するような出来事が起こったりしていますからね」

この他、目標5の「ジェンダー平等を実現しよう」も達成が悲観視されています。
現在のペースで行くと、児童婚をなくすのに約300年、女性が権力とリーダーシップがある地位に平等に就けるまでに140年はかかるとのこと。

日本の達成順位は5年間でランクダウン

昨年のレポート「Sustainable Development Report 2023」で、日本のSDGsの達成度は166か国の中で21位。
実は国別の達成度が公表されるようになってから最も低い順位です。ちなみに最高位は2017年の11位でした。

つボイ「いつもベスト5くらいに入ってるんちゃうか?って思ったけど、全くの幻想でしたね」

小高「この5年間で順位が下がるのも良くないですね」

達成済みとされたのは、目標4「質の高い教育をみんなに」と目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の2項目のみ。

目標5や、目標12「つくる責任 つかう責任」など5項目については「深刻な問題がある」との評価。また目標12については、具体的に「プラゴミの排出量が世界2位」という問題が指摘されました。

目標達成のためには、日頃からできることを意識してやっていく必要があると、締めくくる小高でした。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2024年01月10日11時32分~抜粋

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