つボイノリオの聞けば聞くほど

意外と知られていない「タツノオトシゴ」の生態

2024年が明けて、はや1週間を過ぎました。

CBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では毎年、年初めの放送では干支にまつわる話題を届けています。

今年の干支は「辰」。十二支の中で唯一想像上の動物ですが、架空のものでは調べにくいということで、今回は小高直子アナウンサーがタツノオトシゴに関するさまざまな情報を伝えました。

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タツノオトシゴってどんな生物?

干支はもともと農耕を効率よく進めるために編み出された、暦のような役割を果たしました。
数字の概念がなかった頃、時間ごとに動物を当てはめていたのですが、辰だけは架空の動物です。一説にはワニの一種のことを指すのではないかと言われています。

今回小高が紹介したのは、タツノオトシゴの生態などについて。

タツノオトシゴは縦に細長い形状から深海魚のように思われがちですが、実は温帯から熱帯の浅く温かい海にいるそうです。

日本では北海道から沖縄まで幅広い地域、水深30cmほどの所に棲息している種類もいるとのことですが、あまり見かけることはありません。

これはタツノオトシゴは泳ぎが苦手でスピードもさほど速くないため、天敵から逃げることより身を隠すように進化したためです。

タツノオトシゴの生態

棲んでいるのは主に岩礁域や藻や珊瑚礁のあるところで、珊瑚や海藻に尻尾を巻きつけて波に流されないようにしています。

また、色やゴツゴツした突起が周囲の環境に溶け込んでわかりにくくしたり、1体で3、4種類のカラーバリエーションを持っていて、身体の色を変化させる習性を持っています。

架空の動物である竜にはアゴの下に逆さに生えたウロコがあって、それを触ると狂ったように暴れ出すと伝えられています。

それに反して、タツノオトシゴの性格はいたって穏やかで争いごとは好まず、ひたすらゆらゆら波に揺られているのが好きな生物なのだとか。

魚類には珍しく、1対のオスとメスが一緒になって子育てをするという習性があり、オスが気にいった相手を見つけると3日間、求愛のダンスをするのだそうです。

受精したあとは、オスのお腹の中でこどもを育てて産み落とすというのが変わった点です。

竜にまつわる神社仏閣

寿命は1~5年で、海の中の小さな生物としてはかなりの長生き。

そのため、タツノオトシゴは夫婦円満、子孫繁栄、安産祈願、縁結び、長寿といった縁起物といわれています。

その割にはタツノオトシゴにまつわる神社はほとんど聞きませんが、鹿児島には射楯兵主(いたてつわものぬし)神社、別名釜蓋神社の近くには「タツノオトシゴハウス」という日本で唯一の観光養殖場があります。

竜にまつわる神社はいくつかあり、古くから水を司る神様の化身といわれていて、氾濫する川や池、湖などに地名が付けられることが多いです。

また、仏教でも守護神として知られるなど、多くの神社仏閣では拝殿や本堂の欄干や襖絵などに竜の姿が表現されています。

その代表格が京都にある禅寺、妙心寺の天井に描かれた雲龍図で、国の重要文化財に指定されています。

ちなみに東海地方では熱田神宮の中に龍神社という境内末社があり、名古屋駅から徒歩15分ほどのところにある柳橋には、知る人ぞ知る白龍神社があり、金運や仕事運アップのご利益があるそうです。

今年は竜にまつわる神社仏閣を訪ねてみてはいかがでしょうか。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2024年01月09日11時11分~抜粋

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