つボイノリオの聞けば聞くほど

植物から発電?「ボタニカルライト」がイルミネーションを彩る

まもなくクリスマス。
街中やテーマパークではイルミネーションで華やかに彩られていますが、その電力をどこから賄っているか考えたことはありますか?

12月13日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、植物や微生物を使ったボタニカルライトについて、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。

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微生物により発電

色とりどりに街を彩るイルミネーションですが、植物や微生物から出る電子を使って発電する「ボタニカルライト」が注目を集めているそうです。

つボイ「なんです?ボタニカルライトって」

小高「これね、12月4日の中日新聞にも取り上げられていましたし、テレビやインターネットのイルミネーション特集なんかでも、時折見かけますね」

植物は、光合成をすることでデンプンなどの有機物を作り、余ったものを根から排出しています。その植物の根の周りには、排出された有機物を食べようと微生物が集まってきます。

この集まって来る微生物の中には、食べた有機物を分解する時に電子を放出する種類がいます。この微生物が放出する電子の力を借りて、発電し、ライトを灯すという仕組みです。

とてもエコな発電方法

このボタニカルライトは、日本全国で植物を使った空間演出を手掛けている株式会社グリーンディスプレイと、埼玉県で電子基板設計などをおこなっている株式会社ニソールが協力して、開発や普及に取り組んでいます。

つボイ「ちょっと聞いただけでは仕組みがよくわかりませんけど、本当に植物で光るの?って思いますね」

小高「確かに、植物?微生物?電子?って思いますよ」

仕組みは、植物が根を張る土や水場にプラス極の役割をする備長炭と、マイナス極の役割を果たすマグネシウムの板を差し込んで、微生物が放出した電子をマグネシウム板で集めます。

その後、導線でプラス極の備長炭に通すと、電力が流れるというのです。発電によって排出されるのは、水だけ。有害なものを排出させない、とてもエコな発電方法ということになります。

備長炭やマグネシウム板も自然に還る

植物や微生物が元気だと電子もたくさん放出されるため、電気がつくということはその植物や土壌が豊かで元気な証拠にもなるんだとか。

小高「よく灯っとるね、ここの植物は元気だね!ってなるんですね」

グリーンディスプレイは、この発電方式を使ったイルミネーションで今年始まった「第1回International Illumination Award」の環境部門の優秀賞を受賞。

つボイ「この時期になりますと、街のイルミネーションが増えてきれいだなと思うんですけど、エネルギーとか電力をかなり使ってるんじゃ?と思ってましたけど。
LEDになってかなり緩和されたとは言っても、やっぱりね。こういうボタニカルライトの話を聞くと安心するというか」

ニソールによると、マグネシウム板や備長炭も長く使って劣化した後は、土壌の栄養分や改良に必要な成分となるので環境への悪影響はないとのこと。
イルミネーション以外にも、蓄電池や農業・防災などの幅広い分野で実用化が期待できる、新しい発電方法ということで注目を浴びています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2023年12月13日11時35分~抜粋

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