つボイノリオの聞けば聞くほど

QUEEN楽曲を日本で初めてプロモートした男、日本語タイトルの謎を告白!

10月9日放送『つボイノリオの聞けば聞くほど』は、パーソナリティのつボイノリオがロックについて大いに語る特集を組みました。
ゲストは、元ワーナーパイオニアの加藤正文さん。

つボイの同級生でもある加藤さんですが、日本のロックシーンに大きく関わってこられた人物です。
この稿では、QUEENの日本デビューに関するお話を取り上げます。

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QUEENの日本デビュー

まず最初にかけた曲は1975年リリースの「ボヘミアン・ラプソディ」。
QUEENの歴史を描いた2018年公開の映画では、タイトルに使われたほど代表的な曲です。

加藤さんは洋楽制作担当として、日本で初めてQUEENを手がけました。

昔は洋楽のレコードを日本で販売する際は、日本のレコード会社が企画書を書いたり、実際にレコード盤の制作過程をチェックしたり、販売をしたりしていました。
また、音楽ライターや音楽雑誌へのプロモーションなどもその業務のひとつでした。

日本で最初にQUEENの曲を聴いた人とも言える加藤さん、どのような感想を持たれたのでしょうか?

加藤「最初はちょっと変わってるなっていう気はしましたよ。アルバムを聴いて思ったのは、ビートルズやレッド・ツェッペリンとか、ジミ・ヘンドリックスとか、いろんな人の影響を受けてて、結構うまくミックスしてるような感じがしたんですよ。

最初はどの程度才能があるのかっていうことは、ハッキリ言って疑問があったんですね。ただ、売れるなっていうのは勘でわかって」

加藤さんはQUEENがレコードデビューした1973年、音楽評論家の大貫憲章さんと1ヶ月間イギリスを訪れていました。
大貫さんはレコード店でQUEENのポスターをチェックしていましたが、加藤さんはこの時点でさほど印象に残らなかったそうです。

味があった日本語のタイトル

かつて日本で外国の曲を販売する際は、タイトルが英語だと伝わりにくいということで、直訳ではない日本語を当てていました。

そのタイトルを付けるのが苦手だったという加藤さん。
例えばFANNYという女性グループが『チャリティ・ボール』という曲を日本で発売した時も、タイトルの上に「ファニーはゴキゲン」というキャッチコピーが付けられていました。

加藤「最初は『それいけ!ファニー』って付けたら、編成会議で『ふざけんな!』って怒られてボツになって(笑)」

そして加藤さんがQUEENを担当して曲でつけた邦題は「炎のロックン・ロール」。
原題は「Keep Yourself Alive」です。

イントロ部分の音のちょっと揺れる様が炎のように感じて付けたそうですが、あまり評判は良くなかったそうです。

さらにデビューアルバム『Queen』に『戦慄の王女』と付けた際は、周囲から「お前は英語を知らないのか?」とさんざん言われたそうです。
もちろんQueenの意味は「女王」です。

現在は外国曲は原題のまま流通するようになりましたが、昔の曲で邦題と原題を比べてみるのも面白そうですね。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2023年10月09日09時16分~抜粋

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