つボイノリオの聞けば聞くほど

ものづくり王国・愛知でペットボトルのキャップを油に戻す試み

毎日多くのペットボトルが飲まれ、捨てられています。
ボトル本体はリサイクルの資源ごみとして分別することが定着しましたが、キャップの分別を意識している方はまだまだ少ないかもしれません。

9月27日の『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、「ペットボトルキャップの油化」について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介しました。

[この番組の画像一覧を見る]

廃プラが油に戻る?

愛知県内に、廃プラスチックを油に戻す町工場があるそうです。

つボイ「廃プラスチックを油に戻すんですね。もともと油からできたものですから、また油に戻すというのは興味深い」

この活動をしているのは、西尾市にある有限会社壱武工業所。
中小企業や地域の課題を解決するための活動をしている「シヲテラス」と共同で始めたプロジェクト「CHOタンサンスイ」から生まれた動きだそうです。

壱武工業所の社長・竹口達也さんは、創業者で先代社長の父親の手伝いをしている時「廃プラスチックを油に戻す勉強をしなさい。もともと原油だから」と言われ続けて育ったそう。

その言葉が記憶に残っていた竹口さんは、4年前に岡崎市の会社が作った廃プラスチック油化装置に出会い、プラスチックの再資源化に取り組むようになったとか。

キャップだけが油に戻る

西尾市と岡崎市の会社が共同で取り組んだこの事例。
つボイも「これぞ愛知県が誇るものづくりの精神が感じられる!」と感心します。

このプロジェクトでは、大型プラントを作るのではなく、「卓上油化装置」という小型の装置で廃プラスチックを油に戻す作業をしています。

小高「まず、プラスチックに熱を加えて溶かします。さらに熱を加えて気化させて、水で冷やしてぽたぽたと落ちてくるのが油なんですって」

だいたいペットボトルのキャップ100g(50個程度)で100㏄の油ができるそうです。残った少量のインクや着色料も、焼却の際の熱源として有効活用できるとのこと。

プラスチックにも様々な種類がありますが、油に戻せるのはポリプロピレン・ポリエチレン・ポリスチレンの3つ。
ペットボトル全部というわけにいかず、キャップの部分だけが油に戻せるそうです。

ビニールハウスなども油化に成功

つボイ「確かにペットボトル本体部分はリサイクルのイメージがありますけど、キャップは盲点。キャップも再資源化できるなら、より良いこと」

ペットボトルを捨てるゴミ箱には、キャップ専用の穴が開いたものもあります。

小高「分別するように指示されていることがありますからね」

ペットボトルのキャップの他に油へ戻せる製品は、工場で原料が包まれていた袋、ビニールハウスのビニール、ホタテの養殖カゴなどが確認されているようです。

愛知県内にはビニールハウス農家も多いため、再資源化できるとなれば今後に期待できるとより興味が強まったつボイです。

来週水曜日のこの番組では、再資源化した油の使い道について紹介されるそうです。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
この記事をで聴く

2023年09月27日11時34分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報