つボイノリオの聞けば聞くほど

再配達の増加は「送料無料」のせい?物流業界を襲う「2024年問題」

トラック運転手の残業規制強化で、物流業界の人手不足が予想される「2024年問題」が懸念されています。
この問題に対応する政府の政策パッケージ案に「『送料無料』の表示の見直しに取り組む」と明記されていることがわかりました。

「送料無料」の表示が、運送業者が適正な運賃を受け取れない要因になっているためと見られます。

6月2日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)ではこのニュースについて、つボイノリオ、小高直子アナウンサー、吉岡直子アナウンサーの3人が語りました。

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送料無料のはずがない

「2024年問題」に対する「送料無料の表示の見直し」とは一体どういうことなのでしょうか。

これは、「送料無料」の表示のせいで、消費者が「送料はお金がかからない」と勘違いしてしまう場合があるということ。つまりこの表示そのものがよくない、という意見です。

つボイ「無料なはずはないはないですよね、人が働いているのにね。だからどこかが負担してるんでしょうけれどもね」

「送料無料」という表示そのものが、人の労働をないがしろにしているイメージだと訴えるつボイ。

小高「これから、送料はどこが負担するのか。買ったお客さんが負担するのか、売っているお店が負担するのか、その他のどこかが負担するのか。『どこが負担する』というのがわかりやすいように表記されるということになるのかな」

再配達を減らしたい

そして、この表示の見直しには「再配達の数を減らしたい」という思惑があるそうです。

吉岡「やっぱりこの『無料だから』っていうので甘えて、再配達にしてしまうっていう心理的な面もあるんじゃないかという。再配達はコストがすごいですからね」

再配達ということは、同じ場所に2度訪れるということ。単純に作業が倍に増えてしまうということです。

学生時代、デパートのお中元やお歳暮を自転車で配達するアルバイトをしていたというつボイ。ビール1ケースと、タオル数枚とは送料も異なり、再配達の場合はその何分の1かの手当をもらえていたそうです。

つボイ「行ってんのやから。届ける人にとっては本当は何かないといかんのでしょうけど」

現状、再配達はあくまでもサービスとして行われています。

時間指定と起き配の利用

以前は、再配達の苦労についてあまり考えていなかったという小高は、「申し訳なかったなと思って」と振り返ります。

小高「通販で買う時は“時間指定”で、家にいる時間帯を最初から指定したりするように気をつけています。全員がそうすることによって、スムーズに物が運ばれるわけですから、自分のもとに荷物が来るのも早くなりますね」

注文の時点で、在宅の時間帯を指定する。このような心がけが増えると、配達側の負担を大幅に減らすことができます。

最近では、受け取り側があらかじめ指定した場所(玄関先、自転車のかご、物置など)に荷物を届ける「置き配」も増えています。

つボイ「メールが来ましてね。『どっから来たんや?きったない玄関や、これ!』と思ったら、『家の玄関に置きました』という写真があった。『家の玄関やん、これー』。あん時にね、ちょっと掃除しとかないかんと思いました」

時代とともに、配達の仕組みはどんどん変化しています。
(minto)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2023年06月02日09時09分~抜粋

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