つボイノリオの聞けば聞くほど

名古屋城復元でエレベーターはいる?いらない?地元民のホンネ

名古屋城の復元にあたり、エレベーターをつけるべきかつけないべきかという論争が長い間行われてきましたが、12月5日付の中日新聞朝刊では、「名古屋市が天守閣に昇降機を導入する方針を決定した」と報じました。

12月9日放送『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、このニュースをめぐりリスナーから届いた意見について、パーソナリティーのつボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介しました。

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昇降機に賛否両論

名古屋のシンボルである名古屋城を木造復元するのにあたり、もともと存在していなかった昇降機を付けると復元とは言えないというのが、エレベーター設置が反対されている主な理由です。

「木造建築にこだわるなら、当時の日本建築物としての観点から昇降機なしの方が適切だと思ってました。上から眺めを見るのが目的ではないですからね」(Aさん)

一方で名古屋城は重要な観光資源という役割も担っています。

「車椅子の人も各階ごとに行き来ができる小型の垂直昇降機を導入する方針を決定しました。
過去と現代の融合、いろんな物が積み重なって新しい文化が誕生するので良かったなと思います」(Bさん)

「河村市長が主張する『史実に忠実な復元』とバリアフリー化の両立を目指すせめぎ合いですが、これで良いと思います。
障がいを持った方や高齢者の方は思った以上にたくさんいらっしゃって、天守閣にどなたでも行けることが一番で、史実にあまりこだわってもと思います」(Cさん)

忠実な再現という歴史的建造物の価値を優先するか、多くの人が楽しめるという観光資源の側面を優先するか、難しいところです。

復元に意味がなくなる?

バリアフリー化は一見良いように感じますが、それだと復元の意味がないという意見もあります。

「昇降機は反対です。せっかく復元するのに、昇降機のスペースが復元に影響を及ぼすことがないとは思えません。

犬山城や姫路城、彦根城などに行きましたが、お城の階段は急で狭く、敵に攻められないようにバリアフリーとは真逆な設計になっているんです。
健常者でも全員が行けるわけではありません。

それよりお城に入らなくても、バーチャルで楽しめるという方式を取るのもできるわけで、障がい者への差別ではなく、せっかく名古屋城の図面があるなら、忠実に復元してほしいです。
昇降機などを付けてバリアフリーにしたいのなら、(従来どおり)エレベーターのある名古屋城を耐震化するだけで良いと思います」(Dさん)

エレベーターを外しても…

ただ、この「史実に忠実な復元」というのも、エレベーターを付けないだけで実現されるのかという意見もあります。

「何度も申し上げておりますが、河村市長が主張するとおり史実に忠実な復元なら、電気照明はないし水洗トイレもないし火災報知機もないはず。

それだと現行の法律上認められないから、史実と異なる電気設備や水道設備、防火装置、耐震構造を取り入れる計画になっています。
故意か無意識かはともかく、観光客を集めて金もうけのネタにすることだけが目的となってるんですよ。

名古屋市のシンボルであるなら、戦後復興の思いが反映された現在のコンクリート製の天守閣だって十分価値はあると思います」(Eさん)

まずは名古屋城を復元する意味がどこにあるのか、もう一度立ち返って考える必要があるのかもしれません。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年12月09日09時46分~抜粋

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