つボイノリオの聞けば聞くほど

自転車の伝統的な乗り方「ケンケン乗り」を見かけなくなった理由

10月7日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)では、最近とんと見なくなった、自転車の「ケンケン乗り」についての話題でトークが盛り上がりました。

昔はあちらこちらでよく見られたケンケン乗り。片足でケンケンをして、ぐんぐんスピードを上げてからひょいと自転車にまたがる様子は、爽快でさえありました。

人々はなぜ、ケンケン乗りをしなくなったのでしょうか?

[この番組の画像一覧を見る]

ケーン、ケーンでヒューンと乗る

「ふとね、自転車のケンケン乗りって、最近若い人がやってるのを見たことがありません」(Aさん)

小高直子アナウンサーは「ケ…ケンケン乗り?」と、ピンとこない様子。

「知らんかな?片方の脚をペダルにかけて、もう一方の空いている脚で地面を蹴りながら『ケーン、ケーン、ケーン』で、スピードが出たらヒューンと乗る。あれ“ケンケン乗り”というんですよ!」という、つボイノリオの説明でようやく思い出したようです。

ケンケン乗りとは、自転車に乗る時に助走を付ける方法のひとつ。昔はあちこちでケンケン乗りをする人を見かけたものです。

片足だけで器用に走る快感!

「検索してみたら、『お年寄りの乗り方』『年配の女性の乗り方』と書いてあって驚きました。
昔は、自分の背丈よりも大きなサイズの自転車に乗ることが多くて、トトロの中に出てくるこどもが大人の自転車に乗る時の“三角乗り”とか、女性のケンケン乗りって当たり前でしたよね」(Aさん)

三角乗りとは、『となりのトトロ』でカンタが披露した乗り方。
こども用の自転車がなかった時代の乗り方で、自転車の「前三角」と呼ばれる部分に脚を入れるスタイルから、この呼び名が付きました。

「ペダルに乗せた片足だけで、器用に何十mも走っていくのが快感でした!今の人はケンケン乗りしないんですか?」(Aさん)

確かに、近頃ではケンケン乗りをしている人を見かけることはなくなりました。

ケンケン乗りは死語?

この話題に、リスナーから反響のおたよりが寄せられました。

「自転車のケンケン乗り、確かに今の人たちはしませんよね。先日友人(65歳)の孫の前でケンケン乗りをしたら、笑われました。私、ここ何年も自転車に乗っていませんが、乗るならやっぱりケンケン乗りですよ!」(70代・Bさん)

「僕もやりません。というか、できません。昔は近所のおばちゃんたちが上手に乗っていました。マネをしようとしたんですが、思ったよりも難しかったですよ」(40代・Cさん)

「死語かと思いました。何十年ぶりに聞きましたね」(Dさん)

「私も年寄りだからしてます。こどもたちはしてません」(Eさん)

「ケンケン乗りに憧れてました!でも私は練習することもできなくて、両足スタートをしています」(50代・Fさん)

タイヤを動かす推進力

「ケンケン乗りが、自転車の歴史の最初の伝統的な乗り方なんです」(Gさんほか)

しかしこの乗り方は、電動自転車においては禁止されています。

つボイ「できるできんは置いといたとしても、電動自転車の場合はしない方がいいと。多分どの電動自転車の説明書にも書いてますので、頭に入れておいてほしいです」

小高「推進力の問題じゃないですか?ケンケン乗りをしないでタイヤを動かそうとすると、結構力がいるでしょ」

つボイ「ケンケン乗りの方がいいんですよ。スピードが出て、ある程度出たらひょいとまたがって」

小高「だからお年寄りの方はケンケン乗りしがち、ってことでしょうね。脚の力も弱いですし」

つボイ「それが伝統的な乗り方やったんですよね」

「ギア」と「電動自転車」

ケンケン乗りを見かけなくなった理由として、自転車の「ギア」を挙げるつボイ。

つボイ「ギアチェンジがありますから。またがったままでも軽い力でスーッと行けるんですよ。昔はなかったんです」

小高「そういった自転車に乗り慣れている若い人たちは、わざわざケンケン乗りをしないと。そして、どんどん脚の力も衰えている年寄りは、どうしてもケンケン乗りに頼ってしまう、ということ」

つボイ「脚の力がなくなったこともそうですが、あの方が速く行けるんですよ。サーっと行けるんです」

小高「(笑)ケンケン乗り派、ですね」

実際、電動自転車に乗ることが多いつボイは、ケンケン乗りはしないようにしているといいます。

小高「逆に人間の脚で変に推進力を付けると、電気の力とぶつかっちゃって危ないっていうことですかね」

むかし懐かしケンケン乗りは、こうして廃れていったのかもしれません。
(minto)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
この記事をで聴く

2022年10月07日09時48分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報