つボイノリオの聞けば聞くほど

いま注目の「受注生産」がSDGsに貢献する理由

受注生産と聞くと、なんだか特注品や富裕層が注文するようなイメージがあります。
時間はかかりますが、受注生産で服などを買うことで、環境にとてもやさしいメリットが多いと近年見直されてきました。

9月7日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)の「SDGsのつボ」コーナーは、「服の受注生産」についての話題です。

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アパレル業界の問題

9月に入り、まだまだ昼間は暑い日々が続いていますが朝晩に吹く風などで少しずつ秋を感じられることも出てきました。
もう少し涼しくなってくると、半袖から長袖にする衣替えもやって来ます。

少しでも早く衣替えの準備を進めて、受注生産のコートや服を買ってみることでSDGsに貢献してみるのはどうか、と提案する小高直子アナウンサー。
最近、この手法が注目を集めていることにつボイノリオも興味深げです。

アパレル業界は、季節ごとに大量の衣類を製造します。
売れ残った衣類の廃棄は、年間50トンを超えるとも言われており、かなりの量となっています。

衣類を途上国などへ寄付するという流れもできつつありますが、さすがに限度があるので多くの衣類を持ち込まれた途上国側も、最近は困っているという話もあるほどです。

売る側にとってもメリット

注文を受けてから生産する受注生産が見直されてきている理由はなんでしょうか。

寄付などで衣類を無駄にしないことも大切ですが、そもそも多くの衣類を製造せずに無駄を出さないことも大切ではないか?という考えからだそう。

注文を受けてから作り始めるため、販売する側が在庫を抱える必要はありません。
受注された量だけを作ればいいので、どれくらい売れそうか予測して生産する必要がなくなり、保管や管理にかかる費用、売れ残った在庫を処分するリスクが軽減できます。

ここまでは売る側の都合ですが、一方でわたしたち消費者の意識も変えなければいけません。

冬物の発注はいますぐに

当然ですが、受注生産は注文を受けてから作るので納品までの時間を待たなくてはなりません。

小高「売ってる服を買いに行ったら気に入ったら『これ!』ってすぐお金払って持って帰れるけど、受注の場合できあがるまで待たなきゃいけない。
だから自分のものになるまで時間がかかるよってこと」

逆に言えば、冬物のコートなどを受注生産で注文するには、まだ暑い今頃に受注の締め切りを設定する必要があるのです。

例えば、女性の衣類を手掛ける「ルック」では冬物のウールコートを受注生産していますが、締め切りは9月12日です。

意識を変えればSDGsに貢献

私たちが意識を変えることで、衣料品の廃棄は減り、廃棄が減れば埋め立てや焼却にかかる費用・燃料の消費も削減できます。

つボイ「注文して楽しみに待つってのもいいじゃないですか。手に入れた服やコートを手入れして長く着るっていう基本的な行動がSDGsにつながっていくんじゃないですかね」

小高「目新しい手法ではないんですけど、いま見直されてきているんですよね」

受注生産は売り切れが出にくいため、受付期間中なら色やサイズを選んで買いやすいのも特徴です。

衣料品ではありませんが、この番組のオリジナルグッズ「金太まけるなフェイスマッサージ棒」も受注生産でした。
受注生産品はカスタマイズやサイズ調整ができることも多いため、ちょっと探して注文してみるのもよさそうです。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年09月07日11時33分~抜粋

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