つボイノリオの聞けば聞くほど

災害への備え、今できること。

9月1日は「防災の日」です。
この日の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)では、「私たちはどのように災害と向き合っていけばいいか」をテーマに防災と減災について取り上げました。

気象予報士であり防災士である沢朋宏アナウンサーが登場し、つボイノリオと小高直子アナウンサーと語ります。

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ゲリラ豪雨の増加

小高「昔は災害は3年に一度とか5年に一度とかでしたが、今は災害はしょっちゅうです。
今の時期は雨に気をつけるべきですか?」

放送日は岐阜県を中心にゲリラ豪雨が発生していました。

沢「ゲリラ豪雨なんて言葉は昔はなかった。夕立はあった。ぱっと降ってさっと上がってちょっと涼しくなった。
ところが、ゲリラ豪雨は1回の降り方で街が冠水するような雨です。

実際、気象庁がとっているデータを見ても、ゲリラ豪雨といわれるような、2、3時間に100ミリを超えるような雨は、1970年代に比べて2倍を超えています。一番多いのは7月で、4倍くらいです。
次いで多いのが9月、これからの時期です」

この9月は要注意のようです。

防災に対する意識を見直す

小高「9月は地震のイメージが大きいけど、雨も注意しないといけない月間だということですね」

1959年の9月末には名古屋市近辺で多数の死者を出した伊勢湾台風が発生しました。この時期は、風水害にも注意が必要です。

沢「この時期にいったん防災に対する意識を見直していただく。1年その意識でやって、1年後に新しい情報はこんなのがあると知って、また1年やっていくという風にしたい」

おだやかなのは11月と5月

沢は日本の一年をこう解説します。

沢「日本はもともと災害の多い国と言われていました。よく言えば日本は四季が豊か。それは冬が寒くて、夏が暑い。それを吹き飛ばす風が吹くから、春と秋がある」

しかし最近は本当の秋晴れは11月にしか訪れません。
12から2月は大雪、3月4月は春の爆弾低気圧があります、5月は落ち着きます。
6月から梅雨が始まり、夏の猛暑になり、また台風がやってくるというのが1年のサイクルです。

小高「おだやかなのは11月と5月だけやない」

沢「気象的には、それ以外はバタバタしてます。だから、気象予報士が夏休みをとるのは11月が多いです」

私たちができる2つのこと

では、私たちは防災の観点からどうすればいいのでしょうか?

防災士の立場からふたつのことを提言する沢。
ひとつは自分たちの家族が3日間過ごしていけるだけのものを自分の家で用意しておくこと。水、食べ物、着替え、家庭によっては、おむつ、薬など。
公からの手助けがくるまでにはどうしても時間がかかるからです。

ふたつ目は、特にこの5年、ITの力でものすごくたくさんの情報がリリースされるようになってきたので、最新の情報はどういったものかを理解していくこと。
今年で言うと線状降水帯を予測できるようになりました。これは大きな変化です。

沢「線状降水帯は当たる確率が低いんだろうとよく言われます。実際ニュースでも確率は3分の1か、4分の1と言っています。
でも、線状降水帯にならなくても大雨には違いないです。
それなら、線状降水帯が起きそうなら身構えないといけない、と気持ちを切り替えていただきたいです」

3日間生きていけるための備えと、最新の情報を入手することが大切なようです。

できることは自分で

小高「これだけ災害が多いと、できることは自分でやっておいた方がいいですね」

沢「自分でできることをできるようにしておくと、ニュースで気象災害を見ても、それにビクつかなくてすみます。備えはあるし、何とかなるだろうと受け止め方が変わってきます」

小高「その余裕が、いざというときの落ち着いた行動にもつながりますね」

その時のことを想像しシミュレーションして備えておくことが大事なようです。

防災の自助力

つボイ「今年の9月、10月は荒れそうですか?」

沢「荒れそうですね」

沢によれば、現在の台風11号の変わった動きを例に、最近は「平年並み」がなくなったと言います。足す方なのか、引く方なのかが毎年違うそうです。

災害はいつどこでやってくるかわかりません。日頃から避難場所・ハザードマップを確認して、防災の自助力を身につけるようにしましょう。
(みず)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年09月01日11時10分~抜粋

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