つボイノリオの聞けば聞くほど

ニホンウナギの稚魚が北海道に!?獲れる地域に変化!

夏本番、体力をつけるために土用の丑の日にウナギを食べたという人も多いのではないでしょうか。

ウナギの価格は高騰していますが、漁獲量だけでなく、獲れる地域にまで変化が出てきています。

7月27日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは「ニホンウナギの生息地」についての話題です。

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ウナギが北海道の海鮮丼に乗るかも…

小高直子アナウンサーが、7月23日の土用の丑の日にちなんだ投稿が番組にも多く寄せられていたと話しました。

小高「まだ読めていない中に、こんなのがありました」
つボイノリオ「そうなんですよ、ありましたね」

「北海道の海鮮丼にウナギが乗っかる日が来るのも近いかもしれませんね。ウニ・イクラ・そしてウナギ。豪華な海鮮丼やなぁ」(Aさん)

こんな話題が出てきた理由は、今まで生息域とされていなかった北海道の河川で、ニホンウナギの稚魚・幼魚が相次いで見つかったからです。

なぜ北海道で獲れる?

ニホンウナギは、西太平洋で稚魚が生まれて海流に乗って東アジアへやってきます。その後各地の河川で遡上して育っていくというサイクルです。

現在、日本で天然のニホンウナギが獲れるとされている北限は青森県の小川原湖と言われています。
小川原湖は満潮時に太平洋から海水が逆流して流れ込み、淡水と海水が混じる汽水湖で、独特な生態系を持っています。

生息域外と言われていた北海道の河川に天然のニホンウナギの稚魚がいることを発見したのは、北海道大学と東京大学の研究グループでした。

気候変動の影響で海流・水温が変動したことにより、稚魚の回遊ルートが北上した可能性があり、今後も調査する必要があるとしています。

ウナギ以外にも影響!環境の変化

もうひとつ、こんな投稿も届きました。

「ウナギを咥えている木彫りの熊を作ったら、大儲けできるんじゃないでしょうか?新しい北海道土産として、すでに鮭を咥えている熊は持っている人が買うかもしれません」(Bさん)

小高も、いずれウナギを咥えた熊が日常になるかも…と納得。

北の海水温が上がっているだけでなく、南の海水温にも影響が出ています。

「沖縄の白化したサンゴや、和歌山の串本で急激に減ったヒジキなどのぼやきが聞こえてきそうですね。“ウナギはんはええなぁ、暑くなったら北へ簡単に移動できて。私ら(サンゴやヒジキ)は移動できないもんなぁ”」(Cさん)

環境の変化が、確実に各地に忍び寄っている様子が伺えます。

つボイも今まであてにしていたものが獲れなくなったり、食べられなくなったりすると指摘。漁師にとっては生活を直撃。生態系も崩れていくので魚介類以外にも影響が出ます。

小高「北海道でニホンウナギが獲れるようになるならいいじゃない?って考えちゃうかもしれませんけどそうではなくて、どうしてこんな変化が起こっているのか、本当にいい変化なのか考えないといけない」

身近な食料を通じて、環境のことなどを考えるきっかけにしたいと締めくくりました。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年07月27日11時35分~抜粋

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