つボイノリオの聞けば聞くほど

数値化されるようになった!日常の「環境負荷」とは?

わたしたちが日常生活を送る中で、まったく環境に負担をかけずに生活することは不可能です。
家電製品を使うだけでも電気を使いますし、自動車や電車に乗れば、乗り物が二酸化炭素を排出しています。

しかし、環境に負担がかからないように努力することは可能です。
環境への負荷をわかりやすく見える化したシステムも出てきたようです。

5月25日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、「環境負荷の数値化」についての話題です。

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こんなにある!環境負荷

小高直子アナウンサーが話し始めたのは「環境負荷」について。
近年、多くの企業が自分たちの製品をつくる時、意識するようになってきたのが「環境負荷」。

環境負荷とは、文字通り「環境に与える悪影響」です。
気象現象や火山噴火など、自然に発生するものと廃棄物など人が発生させているものの2つがあります。

日本の環境基準法では、人が発生させ、環境を保つ上で支障の原因になる恐れがあるものを“環境への負荷”と定義しています。

人が発生させる環境負荷には、エネルギーや資源の大量消費(石油や石炭など)・廃棄物(ゴミ問題)・公害(工場などの河川や土壌汚染など)・土地開発(森林の伐採や山を切り拓くなど)・戦争などがあります。

数値化されるようになった環境負荷

環境負荷がどれくらいかかっているかについては、二酸化炭素の排出量やフードマイレージ(食べ物の輸送にかかる負荷)など、多くの分野で数値化されています。
買い物の時などに参考にしている人もいるかもしれません。

企業側も、より消費エネルギーの少ない製品の研究や自分の会社の環境への取り組みをアピールするようになりました。

フランスで高級ブランドのグッチやサンローランなどを傘下に持つ業界大手のケリング社は、環境損益計算書(EP&L)を公開しており、注目を集めています。

ケリング社は、「測定できないものは削減できない」という思いから製品の原材料の調達から、製造、在庫管理、配送、販売、消費までの全体の一連の流れとなるサプライチェーン内で発生する環境負荷を金額に換算して算出するためのシステムを開発しました。

他の企業や個人も利用できるシステムに

システムでは、大気汚染・水質汚染・土地利用などの項目と、様々な素材・原産国・作業工程を数値化して分析します。

環境負荷をクリアできていない関係企業があった場合は、その企業に対して働きかけを行って原料調達元などの農家や鉱山労働者たちと協力体制をつくろうと努力しているそうです。

つボイノリオ「環境基準をクリアしていないと、取引してもらえないということであるならば、関係企業もじゃあ頑張ろうとなりますね」

小高「そうですよね」

ケリング社はこのシステムをオープンソース化(一般公開)しており、他の企業も利用できるようになっています。
また、消費者が何となく環境負荷をイメージできるEP&Lという同名の無料アプリも公開。このアプリでイメージできるようになっているんだとか。

つボイと小高も興味津々のアプリで試してみたい様子。わたしたちも、実際に試してみることで普段の行動などが環境にどれだけ負担をかけているか、目に見えるように数値化されて考えるきっかけになればいいかもしれないと小高が締めくくりました。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年05月25日11時34分~抜粋

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