つボイノリオの聞けば聞くほど

世界最高齢・119歳の田中カ子さんが亡くなって改めて「長寿」を考える

世界最高齢としてギネス世界記録に認定されている田中カ子(かね)さんが、4月19日に119歳で亡くなられたと厚生労働省が発表しました。

26日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』(CBCラジオ)「誰かとどこまで」のコーナーでは、その長い人生を思いやるおたよりが多く届きました。

つボイノリオと小高直子アナウンサーがおたよりを読み上げます。

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食べて勉強する

まずはニュースで初めて田中カ子さんを知った方が多かったようです。
報道によれば、最近は市内の老人ホームに入所して、職員と身振り手振りでコミュニケーションをとり、計算問題にも挑戦するという毎日を送っていたという田中さん。
最後まで向上心を忘れない方だったようです。

また長寿の秘訣について、「おいしいものを食べて勉強すること」と答えていたそうです。

つボイ「前半はまかせてください。でもセットになっている」

食べたらつい寝てしまい、勉強にまで至らないというのが凡人です。
 

時代をみる

田中さんが生まれた時はどんな時代だったのでしょうか。
1903年は、和暦では明治36年。
ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功した年だそうです。

つボイ「この人の人生、飛行機の歴史とともにあったわけです」

「5つの元号を生きた田中さんから、時代の移り変わりはどう見えていたのでしょうか」(Aさん)

つボイ「僕らも小さい頃テレビが入ってきて、もちろん白黒。それがカラーになって、分厚いブラウン管から薄いやつになった。
それに比べると、ライト兄弟が飛んでから宇宙に行くまで全部見てきた人です、すごいことです」

人の一生は限られています。その中で何を見て、何を学ぶかです。

「現在61歳の自分には遠い未来ですが、そこまで生きることができたら2倍の人生を楽しめることができるので、目標にがんばりたいと思います」(Dさん)

あと50年あると思うと楽しみになってきますね。
 

老後は介護?

しかし、現実は甘くありません。いろいろな老後が待っています。

「我が家は今、94歳の母親と67歳の私、65歳の妻の3人暮らしです。典型的な老々介護家庭です。
旅行にも行けず、デイサービスの間にちょちょっと買い物。時々ラーメンを外食。

長寿をめでたいといいますが、何がめでたいんでしょうかね。有名人の80歳くらいの訃報を聞きますと、私も妻も『じゃ、自分の人生あと10年か』」(Eさん)

つボイ「結局最後の方は、介護、介護で終わる人生ということです」

「佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』という言葉がありますが、まさにその気分です」(Eさん)

長寿は楽しいことばかりではないようです。
 

長生きはいい

つボイは長寿の双子として有名だったきんさん、ぎんさんの出演番組によくナレーションをつけたそうです。その中で、きんさんが言っていたそう。

「長生きがめでたいというけど、なにがめでたいかようわかりません。ぱくぱくぱく…。
というのは長生きするといろんなことがあるでね。さかしまのこともありました」

「さかしま」とは逆縁のことです。1959年(昭和34年)の伊勢湾台風はぎんさん一家をも襲い、長女の年子さんは最愛の娘とふたりの孫を失いました。

つボイ「こういうお年寄りの方がちゃんと生きられる世の中、障害を持ってる方がちゃんと生きられる世の中であるなら、長生きは本当にいいことだと思います。
そうでなかったら、そのそばにいる方も大変なご苦労があるわけです」

つボイは「ああ、おばあちゃん長生きでよかったな~と心から言える世の中になっていただければ」と、願いを込めました。
(みず)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年04月26日10時51分~抜粋

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