つボイノリオの聞けば聞くほど

人類が月に行ったから歩行者天国が始まった?世界規模で広がるアースデイ

地球規模で環境について考える動きは、年々増えています。
そんな中でも、世界中で地球について考えるイベントが多く開催される日があることをご存知でしょうか?

4月20日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、「アースデイ」について紹介されました。

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人類が月に行った結果できた日?

毎年4月22日、アースデイは1970年に現代の環境運動が誕生した記念日です。

1970年にアメリカ合衆国ウィスコンシン州選出のアメリカ合衆国上院議員であったゲイロード・ネルソンは、スタンフォード大学の大学院生で全米学生自治会長を務めていたデニス・ヘイズ氏を起用し、学生たちをはじめとする多くの人に地球の環境に関する討論会やイベントを開いてもらおう、と呼びかけて集まった日だそうです。

これ以前は、各地でそれぞれの地域の環境イベントや公害問題に対する取り組みはありました。しかし、地球という規模で考えるようになったのはこの頃からです。

きっかけは、1968年アポロ8号の宇宙飛行士が月から昇る地球の姿「アースライズ(地球の出)」を撮影したものを見て、地球は丸い・世界はつながっていることを多くの人が認識しました。

この出来事があったため、人々が地球全体を「ひとつの生命圏」としてとらえて保全していこうと物事を考えられるようになったと言われています。
 

歩行者天国ができたのはアースデイがきっかけ

ちなみに、なぜ4月22日をアースデイにしたのでしょうか。

アメリカの季節が過ごしやすい時期であること、学生が長期休暇ではなく試験期間中・祝日とも重ならないため、集会などに参加しやすいという理由でした。敢えて、何でもない日を選んだということです。

最初のアースデイは2,000万人もの人々が何らかの形でイベントを行いました。
実は、歩行者天国という文化が生まれたのもアースデイが関係しているんだとか。

つボイノリオ「へぇ、そうなんや」

実際に歩行者天国というものがいつからあったのかは諸説ありますが、1969年8月に旭川で12日間実験的に行ったものや、1970年8月に東京の銀座・新宿・池袋・浅草の4地区の目抜き通りで行ったものなどが知られています。

当時は高度経済成長期で車が激増した頃。排気ガスなどの環境問題だけでなく、交通戦争とまで呼ばれるほど車と人の事故が多かったことも関係していると言われています。

また、政治の面でも環境問題に対する関心が高まって環境保護庁が設置され、様々な環境保護法という法律が整備されるきっかけにもなりました。

日本の環境庁はこの翌年、1971年に設立されています。現在は環境省と格上げとなり、より環境問題に対する取り組みを強化しています。
 

世界規模で地球について考えるように

4月22日に集まって環境のことを考える習慣は、アメリカ以外の国にも広がって様々な企業や団体がこの日に合わせて環境を考えるイベントを行っています。

アースデイ自体には事務局があるわけでもなく、音頭を取る会長がいるわけでもありません。ただ地球のことを考えて、行動する日とされているだけです。

つボイ「歩行者天国がアースデイに関連するっていうのは、記憶を辿れば1970年前後から始まった気がするんですよ。歴史の時系列に合ってるんだなぁと」

普段歩けない車道を歩くのが気持ちいいとしか思っていなかったものの、車と歩くということについて考える機会だったとか。
これから地球の環境がどうなっていくのかという中で、新たな努力をしていくきっかけの日でもあるとつボイが締めくくりました。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年04月20日11時32分~抜粋

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