つボイノリオの聞けば聞くほど

実は美味しい?知名度が低い魚たちの活用法

魚に限らず知らない野菜や果物などを見かけたら、興味は持っても活用できないと素通りすることも多いもの。
でも、素通りした食品が実はおいしいとしたら、実にもったいないことです。

1月26日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、「未利、用魚・低利用魚の活用」に関する話題です。

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聞き取りにくい言葉

小高直子アナウンサーが、今日の話題について話し始めました。

小高「未利用魚・低利用魚って聞いたことありますか?」

つボイノリオは、首をひねるばかり。

小高「字で説明するとわかりやすいかな。利用していない魚で未利用魚。利用する頻度が低い低利用魚」

漁業で水揚げ時に網にかかるものの、みんなが知らない・調理法などがわからないため売れない魚のことを指しています。

漁師が狙っていた魚と違う魚が網にかかった場合、海に返される場合もありますが、売れないため捨てられてしまうこともあるそうです。一部は、漁師が自分の家で消費することもあります。
 

食べられるのに大量廃棄される現状

では、未利用魚・低利用魚はどれくらいあるのでしょうか?

実は日本全国の総水揚げ量の約3~4割を占めています。食べられるにもかかわらず、廃棄されているのが現状です。

小高「わたしたちも、知らない魚ってどう調理していいやら…って手が出づらいじゃないですか」

つボイ「マグロや秋刀魚なら『あーっ!』って思うけど、聞いたことない名前の魚って『これ何やろ?』やわ」

どう調理していいかわからない魚には一般消費者も手を出さないため、売れにくい現状があり、漁師が食べると言っても微々たる量。大半は捨てることになります。

こうした現状を何とかしようと、日本各地で様々な人たちが動き始めています。そのひとつが、三重県桑名市の「丘から海を考える『丘漁師組合』」です。

丘漁師とは、漁師や海に関連する仕事に従事しているわけではないものの、海のことに興味を持って心を寄せる人たち。海ではなく、丘で海のことを考える人たちです。
どんな活動をしているのでしょうか。
 

九州では人気なのに…

丘漁師組合の人たちはSNSなどで繋がり、魚の利用に関するアイデアを出し合ったり、現地に足を運ぶ機会を作って生産者と消費者の相互理解を深めたりする活動をしています。

現在、丘漁師組合と桑名市の老舗うどん店歌行燈がコラボして限定メニューを販売しています。
このメニューは、三重県では低利用魚として扱われているオオニベという魚。
写真を眺めた小高も、大きな魚だと驚いています。

実は、オオニベは九州では良く食べられるメジャーな魚。宮崎県では養殖されるほど人気の魚です。最近は気候変動の影響なのか、伊勢志摩の定置網にかかることが増えています。

しかし、この地域では今まで利用していなかった魚のため、調理法などがわからず低利用魚になっているのです。

今回、丘漁師組合の活動でオオニベの存在を知った歌行灯の代表が「おいしい魚」と気づき、三重県の人々が知らないのはもったいないとメニューに取り入れることになったそう。
そのコラボメニューとは、海老と白身魚の天丼膳・白身魚のフライ・白身魚の天ぷら。現在一部の店舗で限定販売しています。

小高も、以前「名もない魚たちセット」というものを購入したことがあるそうで、レシピを一緒に同封してもらい、おいしく食べたと振り返りました。つボイも、食べる範囲を広げてみるのもいいかもしれないと興味津々です。

地産地消をはじめ、食品ロスの削減や海の豊かさを守ることにもつながります。もし、知らない魚でも、調理法などを聞いて食べてみると新しいおいしさに気付けるかもしれません。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2022年01月26日11時30分~抜粋

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