つボイノリオの聞けば聞くほど

漁獲量が大幅減?「サステナブル・シーフード」が資源を救う

日本は島国のため、古来より魚を当たり前のように食べてきました。近年では、「健康にいい」ということから世界でも寿司が「sushi」として親しまれるほど人気があります。
魚が世界で人気の反面、漁獲量が大きく減ってきたというニュースを聞くことも増えました。

7月21日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーでは、「サステナブル・シーフード」について紹介しました。

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サステナブル・シーフードって何?

小高直子アナウンサーから聞き慣れない言葉が飛び出しました。

小高「サステナブル・シーフードって聞いたことありますか?」

つボイノリオも「何やろ?わからんなぁ」と、答えが思いつかないようです。

サステナブルとは、「持続可能性」という意味。SDGsのSがサステナブルにあたります。ちなみにDはディベロップメントで開発。
Gsはゴールの複数形で小さなsがついています。
これらを合わせてSDGs、持続可能な開発を目指すためのゴールというわけです。

サステナブル・シーフードは「資源を枯渇させない、持続可能なシーフード」という意味で、名前が付いたようですがいったいどういうことでしょうか。
 

魚が食べられなくなる?

近年、地球の気候変動や乱獲によって魚が昔のように獲れなくなってきたというニュースを耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

例えば、もうすぐ土用の丑の日です。夏の土用の丑の日と言えばウナギですが、今や日本産の天然ウナギは超が付く高級品。

他にも、秋ならサンマなど昔は食卓に当たり前のように並んでいた魚ですが、年々値段が上がってきていると実感せざるを得ないのが実情です。

もし、このまま何の対策もせずに魚を獲り続けていると、魚が減ってしまい、魚が食べられなくなる日が来てしまうかもしれません。
 

持続可能な方法で生産されたものに認証を

魚が食べられなくなる未来を避けるために、持続可能な方法で手に入れたシーフードの規定を作って認証しようとする動きがあります。

小高「きちんと気をつけて魚を獲っていますよ、むやみやたらに魚を獲っていませんよ、という規定ですね」

この認証は国際連合食糧農業機関(FAO)の指針に基づいて民間の審査機関が行います。
水産品は、天然のものと洋食のものに分かれます。

天然の水産物は、イギリスに本部のある海洋管理協議会が「漁獲量や獲る場所など、水産資源と環境に配慮した漁業で獲られた天然の水産物である」と認めたものにMSC認証を与えます。

養殖の水産物は、オランダに本部のある水産養殖管理協議会が「環境と社会への影響を最小限にして育てられた養殖の水産物である」と認めたものにASC認証を与えているそうです。
他にも、日本発のマリン・エコラベル・ジャパン協議会(MEL)というものもあります。

できる範囲で認証商品を手にしてみよう

前述のMSC認証・ASC認証などは、審査を通った水産品や、審査を通った材料を使っている飲食店のメニューに認証ラベルがつくとか。

認証を受けるためには申請が必要で、生産者や流通業者などに厳格な管理が求められることもあるため現時点では認証ラベルの付いた水産品の流通量が少ないのが現状です。

認証ラベルが付いた水産品は、手間とコストがかかっているのでどうしても認証ラベルが付いていない水産品より値段が高くなってしまうという問題点も。

小高「でも、認証魚介類を扱う食品スーパーでは売り上げが伸びているそうですよ」

少しずつ、環境に配慮された食品などを意識する消費者も増えてきているのは朗報だと言えそうです。いつまでも魚を美味しく食べるために、できる範囲で意識していけたらいいですね。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2021年07月21日11時30分~抜粋

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