つボイノリオの聞けば聞くほど

推計2030年8億4千万の飢餓が増加?コロナ禍の食糧問題

飢餓と聞くと、日本ではあまり関係がないことのように感じてしまいます。しかし、貧困家庭などで日々の食事を満足に食べられない人がコロナ禍で確実に増えているのも事実です。

7月7日に放送された『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーでは、コロナ禍で増えた飢餓・食糧問題に対する世界の取り組みについて紹介しました。

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マテーラ宣言を採択

冒頭から小高直子アナウンサーの説明が入ります。

6月29日、イタリアのマテーラではG20(主要20か国)の外相会合が開催されました。日本からは、茂木外務大臣しています。会合では、新型コロナウイルスの感染拡大で悪化した飢餓の撲滅を目指す「マテーラ宣言」を採択しました。

SDGsの目標の中には、飢餓や食料の安全確保についてだけでなく、持続可能な農業の推進などが謳われていますが、なかなか進んでいないのも事実です。

特に、飢餓の問題は世界で協力して無くそうと頑張っていますが、去年から世界中で流行した新型コロナウイルスで逆に悪化してしまったのです。

コロナ禍で悪化した理由

昨年は、新型コロナウイルスが広がらないように、各国ではロックダウン(都市封鎖)や海外との往来を厳しく制限したのは記憶に新しいところです。
今でも、コロナ禍前のようには戻っていないのが現実です。
食料の生産や流通・支援が滞って大きなダメージが出てしまいました。

日本国内でも、農家が食料の生産まで手が回らなかったり、給食の停止・飲食店が休業したりしたことで、生産した農作物が余ってしまいました。
せっかくの農作物が破棄された、といった事例をニュースで見かけた人も多いでしょう。

また、日本は食料自給率が高くないため輸入している農作物もたくさんあります。
農作物をはじめ、工業製品なども世界的に流通に遅れが出て価格にも影響してしまいました。

多くの失業者が出たため、経済的に困窮して食料を買うことができない人も増加。
日本だけではなく、他の先進国も同じです。途上国はもっと厳しい状況だったはず。

2030年までに8億4000万人を超えると推計されていた飢餓人口が、新型コロナウイルスの影響でさらに悪化するとも言われています。
会合では、新型コロナ対策や気候変動などについて話し合い、平等な食糧安全保障システムの必要性や、支援の強化を宣言に盛り込みました。
 

少しでも状況を改善するために

今後、年内に日本で開かれる予定の東京栄養サミットなどの機会に、具体的な食糧安全保障システムについて話し合っていくとのこと。

ちなみに、栄養サミットは去年開催される予定でした。しかし、コロナ禍で延期されたという経緯があります。

栄養サミットは、2012年のロンドンオリンピック最終日、当時の英首相キャメロン首相が主催した飢餓サミットをきっかけにできた会合。
飢餓や低栄養に対する国際的な行動目標が策定され、2016年のリオオリンピックでも継承。日本でも開催して継承していく予定とのことでした。

ずっと真剣に聞いていたつボイノリオも「飢餓はどこで起こるかわかりませんね。気候変動や戦争、感染症といろんなところから引き起こされてくるんですから」とやるせない様子。

小高「食べることは人間の根本的なこと。お腹を空かせてる人がいない世界にできればいいですけど」

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーは、小高直子アナウンサーが一見難しそうなSDGsについて、わかりやすく説明しています。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2021年07月07日11時37分~抜粋

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