つボイノリオの聞けば聞くほど

庭をイメージして設計できる。庭の体験展示場を作った理由

『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「SDGsのつボ」コーナーでは、小高直子アナウンサーがSDGsについて、わかりやすく説明しています。

「SDGs(エスディージーズ)」とは、「誰一人取り残さない」という考えに基づき、誰もが人間らしく生きる環境を作るため、国連で採択された17個の持続可能な開発目標のこと。
国や企業、学校などの組織だけではなく、個人でも目標達成に向けた取り組みを始めています。

4月27日の放送では、「お庭から考えるSDGs」について紹介されました。

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庭の体験展示場がオープン

5月4日はみどりの日。この日、三重県鈴鹿市に「お庭の体験展示場 Green & Smile さんぽ道」がグランドオープンします。 

これは、鈴鹿市で植木の卸売業を営んでいる株式会社沖植物園が中心となって運営する展示場です。

家を建てる時に、住宅展示場で様々な住宅メーカーの展示を見てイメージを膨らませる人も多いのではないでしょうか。
しかし庭については、なかなか展示場で見てしっかり考える人はそう多くはありません。

そこで庭を造るときも同じように、複数の造園業者のオープンガーデンを見て自分の好みに合った庭を見つけられるというだけでなく、散歩もできる場所になっているとのことです。

晴天に恵まれれば、散歩するにはいい季節。気持ちよく散歩しながら、庭について想像できる場所はとてもいいかもしれません。
 

イメージを体験して見られる庭の体験展示場

沖植物園の沖俊直代表と創業者とで、現代の新しい植木の提案方法として考えたのが、庭の体験展示場。

ただ単に植木が並べられていても、実際に庭になったところを想像するのはわたしたちにはかなり難しいもの。造園を専門としている人でなければ、想像しづらいものです。

そこで「庭になったイメージを見てもらったらどうだろう?」と思ったことをきっかけに、付き合いのある造園業者に声を掛けたそう。
結果として、9つの造園業者が集まって実現したとのことでした。

「うちの庭や植木だけを見てほしい」というのではなく、「業界みんなでやってみよう」という思いが形になった場所だと言えます。

そのため、和風の庭から洋風の庭、植木の選び方や石の使い方など、それぞれの職人が趣向を凝らしたお庭を楽しめる場所になっています。
 

この場所を通じて取り組んでいきたいこと

常設展示のため、四季折々の風景を楽しめるというだけではありません。

今後はこの場所で庭を造りたい造園業者を集めたいだけでなく、庭師を目指す若者の応援、家族みんなで緑に触れることができる緑育(りょくいく)の場として、地域に根差した活動をしていきたいとの思いを持っています。

庭を持てる人ばかりではありませんが、庭は最も身近な自然のひとつです。
植木や花を1本植えるだけで、今までよりも天気や気温、環境について考えるきっかけにもなります。

こちらの展示場では「1本の植木を植えることから環境意識を変えて、そこから個々のSDGsに繋がっていけば」という思いも持っているとのことでした。

庭がない人でも、植木鉢に花を植えたり、通り道の公園や住宅の植木を意識したりすることから、少しずつSDGsを考えるきっかけにできるのではないでしょうか。

SDGsは決して難しいことではありません。身近にある小さなことからでも、SDGsについて考え、行動することは可能です。
ちょうど種まきにもいい季節。植木鉢に育てやすい植物の種を植えてみるのもいいかもしれません。
(葉月智世)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2021年04月28日11時32分~抜粋

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