つボイノリオの聞けば聞くほど

「こどもの受験失敗」で悩む親御さんに読んでほしい投稿

年の瀬も押し迫ってきましたが、1月からは大学受験や高校受験のシーズンとなり、受験生を持つ家庭では気が気ではない状態ではないでしょうか。

『つボイノリオの聞けば聞くほど』では以前、お子さんが推薦入試に失敗したことで悩む家族の方のおたよりが紹介されましたが、12月25日の放送では、その話を受けて、さまざまなおたよりが届きました。

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先に受験できたのはプラス

まず紹介したのが、予備校講師からのおたよりです。

「こういう時、どういう言葉をかけるかは難しいですよね。でも、本番の入学試験を先行して受けられたことに間違いはないわけで。

結果はついて来なかったけど、入試そのものにはアドバンテージができたと考えてはいかがでしょう。
プロ野球では日本シリーズみたいに最大7戦勝負で、まだ始まったばかりですよ。

今回の入試で結果はさておき、次に向けて何が自分にとってプラスになったのかと考えてみてください。絶対、プラスのことが多いはずです。

すべての思いをエネルギーにして、次に向けて頑張って欲しいです。受験があなたの人生で1つの名場面になりますように。健闘を祈っています」(Aさん)

まだこれから受験できる機会はあり、受験会場独特の厳しい雰囲気を先に体験できたというのは、絶対良い経験になると思います。
 

模試でA判定だったのに不合格

そして、実際にお子さんが受験を経験したという親御さんからも、おたよりが届きました。

「うちの娘の場合、推薦入試ではないですがA判定第2志望の私立に落ちて、B判定第1志望の国立大に合格しました。

近年、私立大学は文部科学省の指導で合格者をギリギリに出していて、辞退を見込んだ余裕を持たせた募集と違ってきています。

ウチもA判定の私立に落ちた時は落ち込みましたが、親の目から見てもよく勉強していた子でしたので、『努力しているのが大事』、『諦めたら自分で可能性をなくしていく』、『絶対合格する、大丈夫!』と励ましました」(Bさん)

「もう10年前ですが、ウチの子も推薦入試に落ちました。『なぜその学校を選んだのか、もう1度考えたらやることは1つだ』と本人もわかっていたので、それとなく話しました。
落ち着いてがんばって、見事一般入試で合格できました。親が動揺したらダメです。落ち着いて話をしてみましょう」(Cさん)
 

若い時に紆余曲折を経て

また、学校に入ってからも悩むことはいろいろとあります。

「『よその者が何を言うか』かもわかりませんが、私もこどもたちには悩まされました。
娘に至っては推薦で入った専門学校なのに、入って1月も経たないうちに『違う、ここじゃない!嫌だ』の1点張りで、ついに不登校になってしまいました。

主人と話しました。『1年2年、どこかで(若いこの時期)少しダブったり止まったりしたところで、普通に生きたとして彼女の人生80年か90年と考えたら、ごくわずかな期間じゃないかと。
ダメならダメの意味がある、ここじゃないならこっちだと、きっと彼女なりに何かを見つけるだろう』と、少し様子を見てみようということで、1年休学することにしました。

その間、やってみたいというバイトをあちこちでさせました。そして彼女は勉強をして資格を取りましたが、その仕事ではなく、服の販売員さんをしている時が楽しい、これが好きだという結論を出しました。

もしも、もしも親御さんの心と1年分の金銭の余裕ができるなら、大丈夫。ダメでも1年、2年なんだよと言ってあげられると良いかもわかりませんね。でも、その1年の休学費用がウチはでかかったですが、彼女もそれは心得ています」(Dさん)
 

私立大学に全部落ちてしまい…

そして、受験の苦しみが後にきっと生かされてくるという意見もありました。

「5年前、ウチの息子はセンター試験の得点が、目指していた国立大学のボーダーラインぎりぎりになってしまい、その後受けた私大の5学部に次々と不合格になりました。

当時、私は岐阜に単身赴任していましたが、たまに帰宅すると息子は伏し目がち、妻はつとめて明るくしていましたが、かける言葉がなかった。

息子はかつて中学受験に失敗して、入学した第3志望の学校になじめず、1週間ほど家出したことがありました。

その中高一貫校は辞めませんでしたが、センター試験の自己採点で低いことがわかった日、学校をさぼってました。ショックは大きく、家庭では春先まで暗い状態が続きました。

そして迎えた国立大の受験日、問題用紙を開くと、『あっ、これは無理だ。解けん!』と思ったそうです。

しかし、その科目は小論文を選択することができたそうで、息子は用意もしていませんでしたが、一心不乱に原稿用紙に鉛筆を走らせたようでした。

本人も含め家族3人はみんな『もうアカン、落ちとるやろ』と思いで発表を待ちました」(Eさん)
 

最後の合格発表

おたよりの続きです。

「私は岐阜の職場からパソコンで恐る恐る(合否判定を)確認してみると、なんと息子の受験番号があったんです!

妻子にLINEで(メッセージを)打って、息子には『大学に行って、自分の目で見て来い』と言いました。

確かに合格していました。奇跡だと思いました。家族3人で泣きました。
薄氷を踏むような経験でしたが、それは後に生きたと思います。

息子は今年、就活でたくさんの企業を受けて第1志望の金融機関に落ちました。
コロナ禍で行われたリモート面接で、通信状態が悪くて面接に失敗して、腐っていた日々もあります。

ですが、昔と違って逃げることはなくなりました。強くなったんです。

最終的にとあるマスコミから内定をもらいました。あの日の経験が彼を強くしたと思います。
受験は本当に苦しくてつらいですが、それを乗り越えると本人や家族の絆が強くなります」(Eさん)

これから受験シーズンが本格化しますが、親にできるのは見守ることぐらい。
実際に経験した方のおたよりで、少しでも前向きになっていただけたらと思います。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2020年12月25日10時01分~抜粋

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