つボイノリオの聞けば聞くほど

Dr.コトー原作者・山田貴敏が語る『鬼滅の刃』ココがスゴイ!

今年を代表するマンガといえば、何といっても『鬼滅の刃』。

その人気は連載されていた『週刊少年ジャンプ』(集英社)だけに留まらず、単行本、アニメと広がり、映画は『千と千尋の神隠し』を抜いて国内興行収入が1位になりそうな勢いです。

12月17日放送『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、興行収入1位の『千と千尋の神隠し』が再上映したことにより、また差が開いたというニュースが紹介されました。

パーソナリティーのつボイノリオと小高直子アナウンサーが話をしていると、突然「また抜きますよ」と電話から声がします。

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他の漫画のヒットはうれしい?

突然の乱入に小高アナは「あんた、誰?」と投げかけ、その人は「呼んどいて、『誰?』はないやろ(笑)」との返し。

番組では恒例のやり取りですが、声の主は『Dr.コトー診療所』(小学館)の原作者、山田貴敏先生。

「今は違うマンガの話をしてるんで」と厳しいツッコミを重ねる小高アナですが、山田先生は「鬼滅の刃がこれだけ売れて、やっぱりうれしいですよ」とコメント。

山田「『悔しいですか?』とか『妬けますか?』とか、そんなことばっかり言われるんだけど、それはうれしいですよ。

同じ(『マンガ』というジャンル)なのと、エンターテイメントとして、ゲームとかいろいろなものが出る中で、マンガが生き残ってるというよりも、これだけダントツで来るっていうのがうれしいですよ」

マンガ雑誌の部数が減ってきた中で、マンガ業界全体が活気づいたのはうれしいニュースと言えます。
 

鬼滅の人気の秘密は?

山田先生は映画も観たそうですが、事前にマンガを全巻呼んだため、内容は事前に知っていたとのこと。

山田「最終巻もフィギュア付きを予約しといたのに、(抽選に)外れた……」

小高「出版社にお願いしたりとか、こういう時に大御所の名前使わなイカンでしょう!」

山田「そういう手を使いたくなかったのよ」

俳優が自らチケットを買って、他の人の舞台を観に行ったような感覚ですね。

ここで気になるのは、山田先生が同じマンガ家として、『鬼滅』をどのように見ているのかということ。

山田「うまいなっていうのは、1つはどっちかっていうと物語全体は暗いんですよ。家族殺されたり、柱っていう鬼殺隊の上の人たちは過去を背負ってるわけですよね。

それはみんなつらい過去なんだけど、それをずっとつらいつらいってやってたら、そこまでヒットしてないと思う。

伊之助とか善逸とか、笑い所満載なのをバンバン入れてくるから、見てて悲しいけどスカッとするのと、笑えるのと、あの辺は絶妙ですね」
 

絵の画風に賛否両論

さらに小高アナは、マンガ家ならではという質問を投げかけました。

それは、『鬼滅の刃』の原作マンガの画風のこと。

「絵が大好きで美しい」という意見がある一方で、「一般的なマンガとしては、上手な絵という訳ではなく、味がある」という意見も。

山田先生はどのように考えられているのでしょうか。

山田「めちゃくちゃうまい人、例えば浦沢直樹みたいに、誰が見ても同業者が見てもうまいなという人もいるけど、鬼滅の場合はキャラクターでしょうね。
マンガが一番大切なのはキャラクターだっていうことを教えてくれたマンガですね。

だから世界中にもっともっと広がっていくと思うんで、世界中の興行収入を合わせたら大変なことになるんじゃないかな」

最近の山田先生は、人気漫画家との共作により、SDGsに関するマンガが出版されたという話題もあったはずなのですが、ほとんど『鬼滅の刃』の話で終わってしまいました。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2020年12月17日11時08分~抜粋

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