つボイノリオの聞けば聞くほど

話題の小説で知る!意外と知らない本屋さんの仕事

最近、書店に寄ったのはいつですか?「そういえば、昔より行かなくなった」と感じている方も多いのではないでしょうか。

2月27日放送『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、書店の減少という話題を取り上げつつ、小高直子アナウンサーがある1冊の本を紹介しました。

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大型書店も含め、本屋が減少

名古屋栄のロフト地下にある大型書店、ジュンク堂書店が、今月いっぱいで閉店。

同じ日に京都の四条通にあるジュンク堂書店も閉店することになり、ここ数年、各地で書店の閉店が続いています。

栄は他にも大型書店が並ぶ激戦区である一方で、京都はオフィス街だった場所が観光客の増加で様変わりしたのが原因と、それぞれ事情は異なります。

ただ、書店が減っているのは、ネット書店や電子書籍の台頭にあることが原因なのは、言うまでもありません。

そんな状況を踏まえて小高アナが紹介するのが、早見和真さん著『店長がバカすぎて』(角川春樹事務所)という本。

インパクトのあるタイトルですが、これは本屋が舞台の小説で、2020年の『本屋大賞』にノミネートされています。

主人公は本屋さんの契約店員の28歳女性。タイトルの通り、「優秀ではない」店長の下で働き、さまざまな客がやってくるという日常、思わず「あるある」とうなってしまう話が描かれています。

小高アナ「この本が平積みにされてる店長さんって、どんな気持ちなのか(笑)」

つボイ「俺が店長やったら『こんな本置いてどうすんじゃ!』って。しかし、そんな余裕ないわ。『売れるんやったら、とにかく置いてくれ』って言うかもわかりません」

ただ、小高アナによりますと、読み終えると印象はちょっと変わるかもしれないとのことです。
 

本屋で見かけるPOP、実は…

この本は2日で読んだというぐらい面白かったそうですが、小高アナはこの本を読んで、あらためて本屋さんの仕事をあまり知らなかったことに気づいたそうです。

小高アナ「私、書店員さんは本屋さんの会社に就職して、今月の新刊が入ってきたら整理しながら本棚に置いたり、『これは売れ筋だからレジの前に平積みしてください』とか、在庫を管理したりとか、そうだと思ってたんです」

つボイ「もう1個抜けてます。『ポイントカードお持ちですか?』」

もちろんそれも仕事の1つですが、POPという、本をオススメする理由などを手書きで書く物について、知られざる事実があったようです。

小高アナ「あれも私は書店員さんの趣味?書店員さんになるぐらいだから、本が好きなんだろうなあという中での余力で書いてるだけだと勝手なイメージで思ってたんです。

それはあながち間違ってるわけではないんですけど、趣味ではなくちゃんとお仕事としてPOPを書いたり、推薦文やキャッチコピーも仲間内や会社で評価されながらやっていってる」
 

ネットとは違うリアル書店の魅力

また単に本が店に届いたからそのまま置くというのではなくて、例えば「自分の書店はマンガに強いウリ」というコンセプトにするなら、どのマンガをどういうふうに置くのか、「このマンガはどんな作品?」と聞かれた時に説明できるようにしておくなど、さまざまな苦労があるようです。

そして、本を置くスペースには限りがあるので、自分が好きな作品ばかり並べるわけにもいかず、売れる本を置くこととのせめぎ合いです。

小高アナは最後に、「そこの書店員さんが本当に売りたい本が置かれている。ネットの書店にはない思い入れみたいなものが書店に詰まってる。だからこそ1店1店にカラーがあったり、特色があったり、"こんなレアな本がオススメにある"といった意外性があったりとか。

だから自分の興味を持っている本だけじゃなくて、興味の外にあったものが、本屋のPOPで手にとってみるっていう出会いが本屋だと思うんですね」とまとめました。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2020年02月27日11時11分~抜粋

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