吉田拓郎伝説の始まり。「第3回中津川フォークジャンボリー」

2019.09.25（水）

9月23日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、7月に2年半ぶりのコンサートツアーを終えた、シンガーソングライターの吉田拓郎さんを特集しました。

音楽を起点としてニュースや情報を届ける「トーマスの箱」のコーナーで取り上げたのは、伝説の野外フェス「中津川フォークジャンボリー」について。

「ララーラーララララーラー」でおなじみ、吉田拓郎さんの「人間なんて」に乗せて、つボイノリオが語りました。

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吉田拓郎の肉声に大熱狂

まずは、つボイがリスナーのおたよりを読み上げます。

「1969年、中津川フォークジャンボリー。今年はあれから50年目の節目として、9月1日にその記念ライブが同じ場所でありました。
当時拓郎さんが『人間なんて』をPAなしで延々と歌った、伝説のライブです」（Aさん）

日本初の野外フェスティバル「全日本フォークジャンボリー」、通称「中津川フォークジャンボリー」。

1971年に開催された「第3回全日本フォークジャンボリー」では、なんと吉田拓郎さんの音響機材が壊れるトラブルが発生！

しかし、吉田さんはそんなトラブルをものともせず延々と肉声で歌い、観客が大熱狂しました。

「フォークでよかったやん、こういう歌い方で良かったやん。これがボサノヴァやったらPAなかったら歌えんかったやん」とふざけるつボイノリオを、「心の叫びみたいな歌だったんで、肉声っていうのがより効果的になった」とフォローする小高直子。

繰り返される「金太の大冒険」

Aさんのおたよりは続きます。

「高石ともやさん、小室等さんの六文銭など、時代を歌うフォークから個人を歌うフォークに変わっていったきっかけを作った伝説のライブが通称『中津川フォークジャンボリー』でした。

つボイさんがこれに出なかったのが不思議です」（Aさん）

この最後の一言を読みたかったために、つボイはこのAさんのおたよりを選んだのかもしれません。

「私がいつも拓郎が…エレックレコードが…と（自分と）なんとか関連づけようとしてるのは、全然相手にされない！主流から離れているからこそ、自分で言わなしょうがないんですよ！」

どうやらつボイも野外フェス参加への強い気持ちを持っていたよう。

「それはそうだわ！PAつボイさんの時に壊れたら、『金太の大冒険』肉声でバーッと。そんな恥ずかしいことできるわけないじゃないですか！無理無理無理！」

会場で延々と繰り返される、つボイの肉声による「金太の大冒険」を想像して、慌てて打ち消す小高。

つボイ「心の叫びや。『金太～マスカットナイフで切る～！』やわ。すごいインパクトになったはずやわ」
小高「みんな、ザー離れていく（笑）」

起源は「ウッドストックコンサート」

「中津川フォークジャンボリー」は、日本における一大イベントでした。

これは、1960年代～70年代のアメリカのヒッピー文化やフォークソング文化、フーテナニー、ロック文化などが基になっています。

ニュー・ロック、アート・ロックと呼ばれるインプロビゼーション、いわゆる「即興演奏」も取り入れたブルースを大音量の中で奏でる「ウッドストックコンサート」がアメリカで開催されました。

後にその模様を描いたドキュメンタリー映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』を見たつボイは「感動ですよ、それは！」と当時の衝撃を語ります。

「ザ・フーやジミ・ヘンドリックスとかね。リッチー・ヘブンスとかクロスビー、スティルス&ナッシュ。『コーラスマジック』と言われるこんな素晴らしいコーラスがあったのか！」

これに影響を受けたのが、日本のフォークグループ「ガロ」だと語るつボイ。