つボイノリオの聞けば聞くほど

ブッチャー引退で思い出す。レフェリーと凶器の粋な関係

『つボイノリオの聞けば聞くほど』の「トーマスの箱」コーナーでは、取り上げる話題に関連した曲が冒頭に流れますが、2月22日の放送で流れたのは、ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」(原題:One of These Days)。

往年の人気悪役プロレスラー、アブドーラ・ザ・ブッチャーさんの入場時に使われていた曲ですが、19日、東京の両国国技館で行われた『ジャイアント馬場 没20年追善興行』で引退セレモニーが行われました。

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人気悪役レスラーの引退

この話題を受け、つボイノリオとCBCの小高直子アナウンサーが、プロレスファンなどから届いたおたよりを紹介しました。

「フォークなどの凶器で相手を血だるまにしたり、自分も流血したりと悪の限りを尽くしたのに、なぜか憎めないキャラで日本でも大人気だったブッチャーも78歳。

息の長いレスラーでしたが、映像で見ると車イスに乗っていて、やっぱり身体を酷使しながら頑張ったんだなと改めて思いました。

表情がまた穏やかで、大ヒールの面影はなく、ブッチャーとしての人生を終えたんだなと思いました。

私は平成になってからプロレスをほとんど観なくなったのですが、昭和のプロレスは今でもDVDなどで観ますが、ワクワク感は変わりません。

人間離れしたキャラが満載の昭和のプロレスが今でも大好きなんです。ブッチャーの引退セレモニーを観て、また1人怪物から人間に戻ったんだという不思議な気持ちになりました」(Aさん)

当時、あまりプロレスを知らない人でも、「ブッチャー」の名前は知れ渡っており、かなりの人気だったことがうかがえます。
 

凶器攻撃は反則?

「日本のリングは黒人への差別や偏見がなく、彼は思う存分ヒールに徹していた。
しかし、白人の有名選手が来日した時、彼は廊下の隅で小さくなっていた。
その悲哀の情景を目にしているだけに、より親しみを覚えるレスラーです」(Bさん)

つボイ「日本でもそら 『コラー、ブッチャー!それはアカンやないか』とかいろいろありましたよ。でもそれは試合上でのことで、アメリカではそれにプラスして『黒人のくせに』みたいな声も飛ぶんですよ」

そして、ヒールならではのプロレスあるあるの話に。

つボイ「『審判!気付いたれ審判!』と。会場にいるみんなが、テレビを見ている日本中が、ブッチャーが凶器攻撃をしているのを見てるのに、世界中でたった1人だけ気付かないのがレフェリー。

それで『前に回って見てみー!見てみー!』って(観客から)言われて前に回ると、すっと凶器を隠す。それでまた凶器攻撃をするという。
レフェリーだけが気づかん。不思議な世界ですよね。今のようにビデオで判定してみましょうってなったら困るやろうなあ(笑)」

小高アナ「そんなんしたら、その技が使えなくなるね」

当然、そんな無粋なことはないでしょうが、ショーとしてのプロレスの古き良き時代という感じです。
 

武器と凶器の違いは?

このコーナーを受けて、さらにプロレスを懐かしむファンからのおたよりが届きました。

「プロレスのレフェリーだったミスター高橋は、ジョー樋口やタイガー・ジェット・シンがサーベル攻撃をしていることを知っていても、あえて違うレスラーに注意してました。ドリフのコントみたいでした」(Cさん)

「一番気づかなかったレフェリーは、沖識名だと思います」(Dさん)

「昔の悪役レスラーはちゃんとわきまえておりました。タイガー・ジェット・シンがサーベルを振り回しながら入場してきますが、相手を殴る時には柄の方で殴っていて、絶対サーベルの先で突いたり切ったりしませんでした」(Eさん)

ここでつボイは、シンがあえて柄の方で殴る理由について、さらに解説しました。

つボイ「サーベル自体は"武器"なんです。武器をプロレスで使ったらイカン。サーベルを柄の部分で殴るのは、"凶器"として使ってますから、そこは一線をキチッと引いて」

小高アナ「プロレス界の掟なんですか?」

どちらにせよ、道具を使っているじゃないかと言いそうになりますが、そういうことではないですね。

プロレスはスター選手だけではなく、悪役とレフェリーによっても成り立っているということがよくわかる話題でした。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2019年02月22日10時11分~抜粋

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