つボイノリオの聞けば聞くほど

ちびっこ相撲に女の子が参加禁止 相撲界につボイがつっぱり&つっこみ

4月8日に静岡市で行なわれた大相撲春巡業の「ちびっこ相撲」に、それまで毎年参加していた女児が参加できなくなっていたことが判明し、物議を醸しています。

4/13放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、その問題について取り上げました。
パーソナリティのつボイノリオと小高直子アナウンサーが、リスナーからのおたよりを交えつつ話していきます。

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つっこみ大相撲

この件について日本相撲協会は「安全性を確保するという考えから、去年の秋には女児の参加禁止の方針を決めていた。女人禁制という理由ではない」とコメントしています。

まず問題なのは、去年の秋に決めたことを、ちびっこ相撲開催直前の4月4日に電話で通達してきたこと。参加するはずだった女の子は当然、憧れの力士にぶつかっていくのを楽しみにしていたはず。それをギリギリになってダメだと言われたら、女の子のショックは相当なものでしょう。

なぜ、もっと早く告知できなかったのか?通達が4日にされたということが引っ掛かります。

この日は、京都府舞鶴市で行なわれた大相撲春巡業の土俵上で、市長が倒れた際に救命処置を施した女性に対し「土俵から下りてください」と場内アナウンスで促したという事案が起こっていたからです。

「土俵に女性を上げてはいけない」という整合性を保つために、慌てて通達したのでは?と思われても仕方ありません。
このような「決めたんならもっと早く言わんかい!」というツッコミどころが1つ。

2つめは、他の巡業場所では昨年10月に通達があったり、いまだにそんな通達はない場合もあるなど、「足並み揃ってないんかい!」という現状。

そして3つめのツッコミどころは、「女子はケガをしやすく、一生残る傷を負わせないよう安全のために禁止」という理由。
これについては「小学生なら男女の体格もそれほど差はないはずです。女子ばかりケガをするという具体的なデータはあるんですか?」というおたよりが紹介されました。

そもそもスポーツにケガは付き物ですし、力士もケガをさせないよう手加減しますし、じゃあ男子はケガしてもいいのかという逆差別にもなり得ます。

相撲と神事との関係は?

「(土俵に居るという)女の神様がそんなに怒るとは思えません。ただ単に都合のいいように解釈しているだけだと思います。そんなに女性を不浄のもののように見ているのなら、この際観客も女性禁止にしたらいいのに。今時女性客が入らないところは潰れてしまうくらいなのに」

こんなおたよりが紹介されました。このリスナーは、思ったことを普通に書いただけかもしれませんが、実は結構核心を突いているのです。
ワイドショーを見まくって仕入れた知識を総合して、つボイが持論を展開します。

「相撲と神事が絡み付いたのは、本当に最近らしいです。『女の神様が嫉妬とするというのは聞いたことがない』と言った現役力士もいます」

相撲のルーツは古事記に描写があるほど古く、奈良時代辺りには農作物の豊凶を占う“神事相撲”が生まれました。五穀豊穣の神様が女神だとされているので、土俵の神様が女だというのはここから来ているのかもしれません。

が、いわゆる興行的な大相撲に、神事を重ねたのは明治時代からだという話があります。
江戸時代までは“女相撲”が盛んに行なわれていたが、明治維新で女性の裸を堂々と見せるわけにはいかなくなり、その際口実として結びつけられたのが「神道」。女人禁制にしつつ相撲の格上げもできるという手段だったとか何とか。

しかしその一方で、江戸時代は女性客が禁止だったのを、収益増加のために明治5年に撤廃したという事実もあります。

「その時々の都合で、変わるんですよ。ここに来てそのいろいろな都合が矛盾を生じているんじゃないか」とつボイ。

都合でどうとでもなる?

つボイの熱弁は止まりません。

「女性は不浄なものではない。古代、女性は太陽だったんです。火山も御神体に例えられていた。赤く流れてくる溶岩は女性の生理に例えて、生命を生み出すということで、みんな女性を敬って火山も敬って。富士山も火山ですから『霊峰』と言われてますでしょ。信仰の中心なんです」

「だけども途中から、男が宗教というのを牛耳った時に、女の人を不浄と言って男の価値を上げていかないと、成り立たないわけです。今まで尊敬していたものを跳ね除けないと、新たな宗教は成り立たへんのです」

「富士山の話が出ましたけど、富士山は昔女の人は登ったらアカンかったんです。今は登ってもいいですよね。何でかっていうと、幕末から明治になって、不平等条約が結ばれて外国人が日本にやって来て、治外法権でやりたい放題です。外国には登山というレクリエーションがあります。女の人がみんな『フジサン、キレイダナー』と登ってって、それに明治政府は何も言えなくて、登れるようにしちゃったんです」

とかく世の中のルールは、上層部の都合のいいように変えられてしまうものだということですね。
(岡戸孝宏)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2018年04月13日09時15分~抜粋

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