つボイノリオの聞けば聞くほど

つボイノリオ、自身の落語会で舞台から強制退去

2月16日金曜日、名古屋市芸術創造センター(名古屋市東区)で『つボイノリオ落語会』が開催されました。
あの「金太の大冒険」のつボイノリオがどんな落語を聞かせるのか、無事に開催できるのかと不安がよぎりますが、実は今回で3回目。毎回すぐ完売の人気企画だそうです。

しかし、というか遂に今回、席亭であるつボイノリオが周囲の人たちに抱えられてステージから退去される騒動になったというのです。

いったい現場で何が起こったのでしょう?
週明けの19日、つボイの担当番組『つボイノリオの聞けば聞くほど』に殺到した、観客からのおたよりからこの事件を紹介します。

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謎の前座


落語会はつボイ席亭の挨拶から始まり、前座の柳亭市坊さん、そしてこの会のレギュラーで岐阜県出身の三遊亭歌武蔵さん、さらにつボイノリオ、トリはつボイがイチ押しの噺家・柳家さん喬さんという流れでした。

「落語ってやっぱり不思議ですね。前座さんも含めて4人の話を聞くだけ。何のセットも照明の変化もない。だけど情景が浮かんできて引き込まれて、あっという間に2時間以上が過ぎてしまいました。
さん喬さんは達者ですね。『妾馬』(別名、八五郎出世)はテレビで他の噺家さんのを2回ぐらいに聞いたことがありましたが、さん喬さんのは襖の絵や殿様の着物の柄まで見えるようでした。前座の市坊さんの『たらちね』も落ち着いていて、お上手でございました」(Aさん)

通常、寄席では前座の名前が出ないものですが、つボイも柳亭市坊さんのことが気になったようです。

「市坊さん、師匠も違うのに、なんであなたはここにいるんですか?みたいに聞いたら、同じ岐阜出身ということで歌武蔵さんに誘っていただいたんです、ということでしたね」とつボイ。
「背の高い、カッコいい方でした」と小高。

落語界の学閥


ちなみに柳亭市坊さんは、つボイと同じ愛知大学出身だそうです。そこからこんな展開になりました。

つボイ「私の後輩!道理で賢そうに見えましたわ。これは間違いなしですわ」
小高「ピンからキリまでだわね」
つボイ「何を言っとるの。今、落語界で“愛大閥”というのがあるらしいですよ。愛大出身者の人数が増えて来たらしいです」

2年前に開催された初回の「つボイノリオ落語会」に出演した柳家燕弥さんと立川小談志さんも愛知大学出身。
確かに「愛大閥」と呼ばれるほど実力派の若手を輩出しています。

放送できないマクラ


続いてのおたよりは、元力士という経歴を持つ三遊亭歌武蔵さんについて。

「歌武蔵さんは迫力ある話し方で、相撲界の裏話や銭のいやらしい話から始まりまして、今回の本題もまた面白かった」(Bさん)

小高「歌武蔵さんのマクラの相撲の話は、かなり踏み込んだところまで、放送では言えないところまで裏事情を語ってましたからね。元力士ですからね。ああいうのはやっぱり見に行かないと聞けません」

つボイ「友だちも現在相撲界にはいらっしゃると思います。そこから聞いた話やら何やら、それが落語のマクラになる。それがあの人の強みの一つですよ」

つボイ、イチ押し


そしてひとり飛ばして、トリを務めた柳家さん喬さんの話題に。

「さん喬師匠の『八五郎出世』は最高でしたね。最後の方で、孫の顔を『ババアにも見せたかったなー』って言うくだりはもう涙が止まらなくなりました。話が終わるまでステージがずっと涙でぼやけてしまうぐらい感動いたしました。本当にさん喬師匠は凄すぎですよ」(Cさん)

実は今回の落語会、つボイが「さん喬さんの落語が聞きたい」と言ったことから企画が始まったそうです。

「私も生で聞いたの初めてだもん。YouTubeとかテレビで追っかけて、ああ、すごいなと思ったんです。
私の願望に、皆さん方を道連れにしたような形でございましたが、さん喬という人の話を、ぜひこの地方の方にも生で聞いていただきたい、という気持ちが伝わったようで、私も嬉しいです」

ちなみにさん喬さんは、3月に大須演芸場に出演されるとのことです。

「何がそんなに凄いんやという方は、いっぺん行っていただきたい。派手な人ではないですが、じっくりいきます。ぐーっといきますよ」

熱く語るつボイです。さん喬さんは先代の金原亭馬生のような語り口でじわじわ染みてきます。

そして事件が発生


最後に噺家として高座に上がった席亭・つボイノリオについて。

「つボイさんのやった『つボイ家の人々』ですが、面白かったけど、どっか物足りない気がしました」(Dさん)

「ほら!やっぱりプロとアマの違いはこういうことですよ」とつボイ。



「特に直ちゃん、良かったです。しびれ爺さんの介護、大変だったですね。どう見ても、父親の介護に行く優しい娘のような感じでした」(Eさん)

なぜか高座に上がっていないはずの小高が褒められました。この「しびれ爺さん」とはつボイのことです。

実はつボイが噺を終えた直後、ハプニングが発生したのです。
普段正座をすることがないつボイ、長時間の正座で立てなくなってしまい、抱えられながらの退場になってしまったのです。

「座り込みを強制退去される人のように、つボイさんが排除されていきましたです」と小高。

「私を排除しないと、さん喬師匠が出てこられないということで、強制退去させられました。いろんな形で皆さんに楽しんでいただけたようです」

ちょっと気まずそうに締めくくったつボイノリオなのでした。
(尾関)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2018年02月19日10時03分~抜粋

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