つボイノリオの聞けば聞くほど

医者が手術中に雑談をする意外な理由

1/29の『つボイノリオの聞けば聞くほど』。「10時のつボ」は、増位山太志郎の「そんな夕子にほれました」の曲に乗せて「増位のコーナー」、いえ「麻酔のコーナー」です。
ソフトなBGMに似合わず、内容はいつもハード。

今回の話題は、手術中のお医者さんの様子について。

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「何か今度おごるわ」


「私は長男出産の時に分娩中に異常があり、緊急で帝王切開になりました。個人病院だったので、提携しているらしい近くの外科の先生が呼ばれて来たようです。私は分娩寸前で止められて、痛くて痛くて死にそうでしたが、部分麻酔をされ少し冷静になり、緊張した状態で帝王切開に臨みました。
『あー、今メスでお腹を切られてるんだわ』と思ったその時です。先生が外科の先生に言ったんです。『ごめんね~、日曜日に急に呼び出してさぁ。何か用事があった?何か今度おごるわ』。
何?あんたたち日常かもしれんけど、私は初めての出産なんだぞ!そんなことを思い出しました」(Aさん)

「普通分娩はすごく痛いですよね。で、帝王切開っていうのは(分娩中は)痛くない。普通自然分娩した人は、わりと後はいろいろ食べたりとか」と分娩方法の違いで痛いタイミングが違う、と話すつボイ。

「ま、痛みはありますけど。やっぱり帝王切開でお腹切った人の痛みとは違う」と、2度出産経験のある小高が説明します。

つボイは「この人両方とも。自然分娩の痛さも味わってるし、帝王切開の後の痛みもあって。一番割を食った人だなぁ」と、思わず同情した様子。

内臓見ながらホルモンの話


「手術中関係ない話をする、私も経験があります。1月4日に出産して、あくる日卵管結紮(けっさつ)の避妊手術。部分麻酔だから頭の上でカチャカチャと器具の音。私のお腹の上では、正月なので医者同士の新年の挨拶。子宮筋腫の時は全身麻酔だったから、今考えると新鮮だったですねえ」(Bさん)

「(あけまして)おめでとうございます」と医者の真似をするつボイに、思わず笑ってしまう小高。

「確かに手術中、全く関係のない話をされるのは面白くありません。お医者さんや看護師さんには普通のことなんでしょうけど、大丈夫かと不安になります。飲食の話をされると、内臓見ながらようそんな話できるなぁと」(Cさん)

「内臓見ながらだからこそ、『今日あのホルモン食いに行こうか』いうことになるんじゃないでしょうかねぇ」と、妄想して面白がるつボイ。

雑談は優しさ


ここで、「お医者さんが手術中に関係ない話をするのはけしからん!」というこの流れに一石を投じるおたよりです。

「私20年前、虫垂炎で手術をしました。痛みと高熱を我慢しすぎて手当てが遅れた結果、小指くらいの虫垂がピンポン玉ほど腫れて、破裂寸前。中身は膿で、これが漏れ出したら腹膜炎寸前でした。病院に行った当日に手術。下半身麻酔だったので手術中も意識はバッチリ。

BGMにセリーヌ・ディオンが流れてて、医師たちの会話も聞こえてきて、『今朝嫁がね、実家に帰っちゃってさ』『あらま、なんで?』『昨夜こどもを風呂に入れてた時にね、湯船に落としちゃったの』『えっ?大丈夫だったの?』『乳児用のタライだしさ』『良かったじゃないですか』『泡泡の手だから滑っちゃってさあ。嫁が怒って帰っちゃった』という話を延々。術後に例の会話を看護師に話したら、『アレはわざとなんですよ』と。

無言だと患者に余計な心配を与える。日常の何でもないことのような空気作りのために、あえてお医者さんたちは日常の軽い話題をするんだということを教えてもらいました」(Dさん)

「でも日常の会話も考えてもらわないと、赤ちゃん落っことしたってメスは落っことさへんやろかとか!考えるじゃない。ツルって!ええっ、ちょっと、おっちょこちょいか?この人とか」と話題には気を付けてほしい、と小高。

いずれにしても、お医者さんが手術中に世間話をするのは、患者さんを安心させようという優しさから、というわけです。

しゃべるメス?


番組後半、Dさんのおたよりに反響が寄せられました。

「日常会話に患者さんをリラックスさせる効果があるとは目からウロコでした」(Eさん)

「ドラマの手術シーンは日常会話ばっかりだったらどんな感じでしょうね。『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)もほとんどムダ口叩いてませんよ」(Fさん)

「シーンとしておりましたが、医療器具がちょくちょく英語をしゃべっておりました。数字とかなんとか一言ですが、ネイティブすぎて何を言ってるのか、わけわかりませんでした」(Gさん)

「壁とかの大きいやつね。私、メスとかがしゃべるのかと思った」と。自分の勘違いに大笑いの小高。

小高「どんなんやろうと。『切るよ!今から』とか言うのかと思いました。違うの?」
つボイ「『きったないお腹ですね~』とか、『毛深いですね~』とか」
小高「大きいピッピッピッとかやってるやつね、あれが言うのね。ドイツ語かしら?英語かしら?」

「身内に看護師さんがいる方に聞いたんですけど、なかなか採血をうまくやれない新米看護師さんにその身内の看護師さんが厳しく注意して、つい興奮して大きな声で『腕と思わず、大根だと思って刺しなさい!』といった声が丸聞こえでした」(Hさん)

"大根"の言葉に反応した小高の朗らかな笑い声で、番組終了となりました。

「雑談はお医者さんなりの配慮である」ということが判明した今回の「麻酔のコーナー」。

そういえば、私が陣痛でもがき苦しんでいた時に芸能ゴシップの話題で盛り上がってた助産師さんと看護師さん。
彼女たちのあまりにも自然な様子に「これくらい痛くても大丈夫なんだな、死なないんだな」と安心したことを思い出して、今さらながらに感謝してしまいました。
(minto)
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2018年01月29日10時05分~抜粋

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